- 2012-01-10│
- Category:奥田英朗│
面白かった〜
舞台は東京オリンピックが開催される年の東京。
敗戦後の日本にとって、オリンピック開催がどれほど一大事だったか。
誇れる日本、民主主義を手にした日本、日本の未来は輝かしい・・・
誰もが浮き足立つ中、地方の貧しさは変わらず、
東京の街づくりのため出稼ぎ人夫たちが必死に働く。
そんな東京で、秋田の貧しい農村出身、東大大学院生の島崎國男は
兄の死を機に、近代化していく東京で立ち止まる。
華やいでいく東京の一方で、忘れ去られた故郷。
学校へもろくにいけず家族を養う為に10代から出稼ぎをして働きづめの男たち。
その境遇の差に不条理を感じ、テロリストへと変貌していく。
1人のひょうひょうとした若者が、
国を相手にテロを起こしていく様。
オリンピックを前に必死に隠密裏で犯人逮捕に駆け回る国家権力。
追う方も、追われる方も応援したくなる、不思議な展開。
それは立場が違えども、庶民である人々の攻防だからか。
あきらめてしまった人も、あがいている人も、みんな等しく親近感。
未来へ向かって色々なものを切り捨て、生み出し作り上げられた東京を
今、実感することに意味もある気がする。
民主主義が崩壊しつつある現代。
原点を見直す気持ちが多くに生まれたら何か変えられるのだろうか?






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