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オリンピックの身代金/奥田英朗

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オリンピックの身代金(上) (角川文庫)
奥田 英朗
角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-09-23
評価

by G-Tools , 2012/01/10




面白かった〜

舞台は東京オリンピックが開催される年の東京。
敗戦後の日本にとって、オリンピック開催がどれほど一大事だったか。
誇れる日本、民主主義を手にした日本、日本の未来は輝かしい・・・
誰もが浮き足立つ中、地方の貧しさは変わらず、
東京の街づくりのため出稼ぎ人夫たちが必死に働く。

そんな東京で、秋田の貧しい農村出身、東大大学院生の島崎國男は
兄の死を機に、近代化していく東京で立ち止まる。
華やいでいく東京の一方で、忘れ去られた故郷。
学校へもろくにいけず家族を養う為に10代から出稼ぎをして働きづめの男たち。
その境遇の差に不条理を感じ、テロリストへと変貌していく。

1人のひょうひょうとした若者が、
国を相手にテロを起こしていく様。
オリンピックを前に必死に隠密裏で犯人逮捕に駆け回る国家権力。

追う方も、追われる方も応援したくなる、不思議な展開。
それは立場が違えども、庶民である人々の攻防だからか。
あきらめてしまった人も、あがいている人も、みんな等しく親近感。

未来へ向かって色々なものを切り捨て、生み出し作り上げられた東京を
今、実感することに意味もある気がする。
民主主義が崩壊しつつある現代。
原点を見直す気持ちが多くに生まれたら何か変えられるのだろうか?

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九月が永遠に続けば/沼田まほかる

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九月が永遠に続けば (新潮文庫)
沼田 まほかる
新潮社 2008-01-29
評価

by G-Tools , 2011/12/24



これがまほかるかぁ〜〜
あちこちの本屋のポップで絶賛されてるし、
書評でも名前を見かけていた、まほかる初読。

文字の運びに引っかかりが全くなかったので、
すごく気持ちよく読めました。
どういうことかっていうと、
物事の合間に差し込まれる、ちょっとした心情だとか風景の描写っていうのが
全然ピンとこなかったり、言葉のチョイスにん?ってなったりする作家さんが最近多い中で、
まほかるさんの描写は心に染みこんできた〜ってことなんです。

ま、理由は単純に中年女という共通点かもしれんけど(笑)
センスが合うということでもあると思う。

女であること、若い女や美しい女に心のどこかで畏れをいだいていること、
ある一定の年齢を過ぎた女たちが本能で感じる、そういった感情が
この本の根底には流れている気がする。
罪の意識、敗北感、渇望・・・

この本を読んだ男たちは、この水沢をどう感じるんだろうか?
いい年をしてみっともない?醜い?恥ずかしい?
男といっても、息子文彦の世代と、父親の雄一郎の世代、
犀田の世代と、全然違う読後感なんだろうな。

私は、この登場人物の中で一番腹立たしかったのが文彦。
(ネタバレしますよ↓)
こいつは誰に対しても失礼だった。本音で接してない。
子を失う母親の気持ちも、自分に思いを寄せる同級生たちの気持ちも
父親の気持ちも、結局優しくかわすようでいて、無視してるだけ。
父親に対する勝手な怒り。
この雄一郎と亜沙美の間の感情なんて文彦にわかるわけがない。
どんなセックスを二人がしてようと、それが悪と判断できるのは当事者だけだ。
何を救った気になってるんだって話だよ。
何よりも!夫と息子を同じ女にとられる母親の身にもなってみろ!
その感情は物語には一切書かれていないけど、
私はこの部分が一番傷つくと思うぞ。
こんな暴力ってない。

この結末にしてもそうだけど、この本は女に対する侮辱や凌辱が色濃い。
果たしてそれを感じて読む男性がどれほどいるのだろうか。
そこも気になる。

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ころころろ/畠中恵

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ころころろ (新潮文庫)
畠中 恵
新潮社 2011-11-28
評価

by G-Tools , 2011/12/19


お馴染み、しゃばけシリーズ。
定期的に刊行されることの幸せさ。
いつシリーズが尽きてしまうかとドキドキしながら
新しい話が読めるのをいつも待っています。

今回は、なんと!
若旦那が目の光を失ってしまいます!
そして、光を取り戻すまでの兄やたちの奮闘が
いくつかのお話に分かれ、1冊を構成してます。

今までで一番、よくできているというか、
小説として、構成がすばらしいと思う。
物語の面白さとか登場人物のキャラクターで
ある程度以上、満足して読めるこのシリーズ。
今回は、一つ一つの話のクオリティと
縦軸にある若旦那の目の話との組み立てが天晴れ!

さらに、若旦那が視力を失っていることで、
これまでと違った感じで周囲が描写される。
それがそれぞれの物語をより謎めいて見させているという、
あらゆる点で、巧さを感じました。
偉そうに聞こえちゃうけど、
確実に畠中さんの技量があがっているのだと思う。


ファンとしては、二人の兄やが活躍すると嬉しくなるのだけど、
今回は特に佐助のおもわぬ話があったりと、
二人の頼もしさが存分に楽しめて幸せでした〜
あ〜鳴家が欲しい。。。

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困ってる人/大野更紗

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困ってるひと
大野 更紗
ポプラ社 2011-06-16
評価

by G-Tools , 2011/12/16



人生って何が起きるかわからんなぁ〜としみじみ思う本。

ビルマの難民救済活動に精を出す1人の女子大学院生が突如病気になり、
自分自身が”難”を抱えることになった経緯を書いた本。
彼女がかかったのは、超難病。
原因も治療法も未知の世界。

発病から、治療をしてくれる病院探し、
医療制度との格闘、必死の退院・・・という経緯を
ものすごくライトなタッチで書いてます。
彼女の性格もあるけど、人ってあまりの思わぬことを前にすると、
その一つ一つをこういう風に観察してしまうんだろうか。

闘病記にならないように・・・と心がけて記されている
不運な女子の病気との出会いは、明るく笑い泣きの毎日だけど、
でも絶対笑えない一瞬一瞬も行間から感じられました。

東日本大震災もだけど、同じ歳のバリバリ働いていた同僚が
ガンで逝ってしまったり、と個人的にも”生きる”っていうことを
考えずにはいられない年だった。
自分があまりに無為に生きているんではないかと、自省の念に押しつぶされそうな毎日。
私、生きていてもいいですか?っていう問いは、
この更紗ちゃんが言うならまだしも、私なんかが言っちゃいけないな。

親や友人に多大なる負担をかけながらしか生きられない更紗ちゃん。
きっとこの重荷に堪えられなくなる時もあるだろうし、
なぜ、自分が・・・ということも絶対考えるだろうし、
それこそ死にたくなる瞬間なんてしょっちゅうあるはず。

でも、病院から出て、こうして本を書いて、生きてる。
果てのない治療を続けていかなきゃいけない。
仕事なんていつできるかわからない。
それでも、前へ踏み出した。

すごいな。



困ってるのはよくわかった。

ちょっとずつでも困ることが減るといいなと思う。


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海外ドラマ「REX」への愛を語ってみる

AXNミステリーチャンネルで放送しているドラマなんだけども、
1994年開始とかだから、ちょい古めの、ウィーンが舞台の刑事ドラマ。
これがねぇ、大好き!!なのぉ〜〜

刑事ドラマといっても、主役は警察犬のREX。
そう。獣バカにはたまらない内容です。

前からちょくちょく見てたんだが、今回新シリーズ放送にあわせて
一挙放送してたのね、で、シリーズ1からシリーズ3まで
このところ毎日のようにニヤニヤしながら楽しんでました。

求められていない気もするけど、気持ちを抑えられないので、
勝手に開催!

題して、「REX」のここが好き!!

1.シェパードのREXが超絶かわいい!

  動物ものでかわいいのは当たり前ですが、お父さん犬の比じゃない演技力で
  毎回、いろんな顔を見せてくれます。
  刑事たちのソーセージパンをランラン♪と買ってくるREX。
  同僚の刑事に毎回何かイタズラを仕掛けるREX。
  相棒の刑事が大好きすぎて、その彼女に超嫉妬するREX。
  一生懸命走ってる時の耳が後ろになびいているREX。
  哀しみをカンヌ俳優並みに表現するREX。
  と、REXの一挙手一投足がかわいい!!

2.刑事役リヒャルト・モザーが新しいタイプのかっこよさ!
 
  オーストリア人の俳優さんになじみがないので、この俳優さんがイケメンかどうかは
  わからないんだが、見れば見るほど味が出てきて、
  最近では、メッシに見えてきて大好き。
  あとヨーロッパならでは(?)平気でお尻も写るので体も楽しめるww

3.ウィーンの町並みが映画みたい!!

  大概、薄暗い灰色の空をしているウィーンの街。
  でも、警察の建物にしろ、事件現場にしろ、もう街が美術館みたい!
  そんな骨董品みたいな街を毎回疾走するREXとモザーは絵になる。


あ〜スッキリしたww
でね、ネタバレになるんだけど、まさかの主役が交代するっていう
うそみたいな展開もあったりするんだよね。
シリーズ3でモザーがあっさり殉職。
シリーズ4から新しい相棒刑事になるのである。
しかも、この刑事役、シリーズの最初の方で殺人犯役で出演しているっていう
むちゃくちゃさ(笑)
一挙に観て、そういうフランクな制作スタイルが露見しましたww
ま、あくまで主役はREXなので、相棒が代わったっていいだろうってか?
モザーの死に際はあっさりしすぎて泣けないが、
シリーズ4のアタマ、悲しみにくれるREXは相当泣ける。
犬ってこんなに演技できるんだねぇ。
撮影者の苦労がすごいんだろうけど、本当にすごい。

シリーズ5が来月から始まるのが楽しみ〜〜

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プロフィール

Author:momo
番組制作に携わる。
猫好き。最近はすっかり子パンダに夢中。

2005年11月 ブログ開始
2006年 7月 ロリポブログより移転

 

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