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僕は、そして僕たちはどう生きるか
梨木 香歩
理論社 2011-04
評価

by G-Tools , 2011/06/03




本当に久しぶりの梨木さん。
あ~嬉しい・・・

たまたまなのか、
こういう”生きる”ということ、
”自然を守る”ということ、
まさに今考えなくてはいけないことが
描かれていた。


子どもたちがどういう世界に生きているのか、
みんな知っているはずなのに、
すっかり忘れて見過ごしてしまっているんじゃないだろうか。
大人のちょっとした気まぐれが
子どもにとってどのくらいの作用を及ぼすのか・・・

そう。
こんな世界だからこそ、
どう生きるのかを考えなくてはいけない。
ただ漠然と生きていては絶対にダメなんだ。
そんな当たり前のことをこんなにも
やわらかく、切なく、そして幼く描かれると
まいったなぁ~って思う。


梨木さんの自然に対する敬意というか、
大切に想う気持ちがあふれている。
けもの好きとしては、犬のブラキ氏の描写にうっとりする。
この犬、絶対にかわいい。。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


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f植物園の巣穴
梨木 香歩
朝日新聞出版 2009-05-07
評価

by G-Tools , 2009/06/11





村上春樹の『1Q84』を買いに行ったら売り切れていて、うそ?んとなったすぐ後に、発見!!
うわ?い!!梨木さんの新刊が出てる!!!なんて久しぶり!本当に待ち望んでおりました。

植物園・・・巣穴・・・ああ、梨木さんっぽい。
沼地にある森を抜けて』よりもずっと入り込みやすく、異世界の感じが心地よかった。

植物園に勤める”私”の歯痛がひどくなってきたところから話は始まる。歯が痛くて、早朝に目が覚め、歯医者に行こうと起きた”私”は、なんだかちょっといつもと違う雰囲気を感じる。時間的なズレや視覚的なズレ。大家のアタマが雌鶏に見えたり、歯科医の家内が犬に見えたり・・・季節はずれに木蓮が満開になっていたり・・・。おかしいな、と思いつつ、自分の中に原因があるのでは、と色々思いをめぐらせながら、そのおかしな世界に入り込んでゆく。世界がどんどん様子を変えてゆくなかで、自分が植物園の大木の”うろ”に落ちたことを思い出す。

この辺から、色々なことが腑に落ちて読みやすくなります。

そうして、主人公がたどり着いた先に待っていたもの。そこまで行ってようやく気づいた色々なこと。またしても、不意打ち。まさかこういう展開が待っていようとは。そしてこんなに感動してしまうとは。
カエル小僧と出会ってからの展開は、素晴らしいです。自分もなんだかじっとりと湿った、薄暗い世界へ引き込まれていきます。

確かに、自分の中にもこれまで生きてきた中で、勝手に忘れてしまっている出来事や、記憶を改ざんして覚えている出来事のひとつやふたつある。全く思い出せない時期というのもある。そういったおざなりにしてきた自分の中のモノたちを思わずには入られない。

あ?久しぶりにじ?んとしました。私の中では、『村田エフェンディ滞土録』と同じように素敵な奇譚となりました。
犬のゴローや哲学的な鸚鵡に続き、今回は、犬になってしまう歯科助手が良かった。自分の口の中にモコモコした犬の手が入ってくるのを想像しただけで、ニヤリとしてしまいます。

タイトルにあるとおり、この作品は”穴”がいくつか出てくる。詰め物が取れた歯の穴、椋の木のうろ、植物園のうろ、木を抜いた後の穴・・・身のまわりにある穴の中には自分自身へと通じる世界がある?

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


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水辺にて―on the water/off the water
梨木 香歩
筑摩書房 2006-11
評価

by G-Tools , 2007/06/08




梨木さんの新刊だと思って、ろくろく見もせず買ってきたらエッセイだった。私はあまりエッセイを読まない。読みたい本がいっぱいあるのに、本当の話で時間を埋めるのがもったいない気がするからかもしれない。
でも、この本はよかったな。梨木さんのカヤック生活を綴っている本なんだけど、梨木さんという人がストンと理解できる本。これまで読んできた梨木さんの小説を想い、「ああ、そうか。そういうことか。」と納得しながら、彼女とともにあちらこちらの川や湖をたゆたう感じになれた。
『裏庭』など、どこか異国の地を思わせるようなファンタジーが、やはりイギリスのそういった文化を強く影響受けている人なのだなと分かったり、沼地などの水辺が異境の地とつながっているような感覚。よく小説に出てくるあの感覚が、ご本人自身に常々あるものなんだなとか、梨木さんという方を理解するのにとても役立つ本だ。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学


沼地のある森を抜けて
梨木 香歩著新潮社 (2005.8)通常24時間以内に発送します。

なんて壮大な物語。そしてなんて感想を書くのが難しい小説なのだろう。
全然書ける気がしない。

ぬか床から始まる物語は、梨木さんが得意とする異世界(異質だけれど、どこか懐かしくて優しい世界)の話へ展開するのかなと読んでいると、話は途中からさらに大きな世界(いや、とても小さな宇宙かな)へと進んだような気がする。『家守綺譚』で掛け軸の向こうにあった世界のように、ぬか床の底には違う世界があるのかと思った。
人と人ではないもの。
この本では、その境がどんどんあいまいになって、最終的にはひとつになってしまった。ぬか床から発生した生命。それはこちらの世界とあちらの世界をつなぐもの。




ますます好きです、梨木香歩さんの作品。
既に読んでいる『家守綺譚』と対の物語と聞いて、どれどれと読み始めた。あー、あの村田さんのことかぁと言うくらい、向こうの本ではさらっと出てきた人でした。

1899年当時。トルコ文化の研究のため、トルコに渡った学者・ムラタの見聞録。話の節々に色々な世界情勢が出てくるんだけど、世界史選択だったくせにピンと来ない私・・・。
でも歴史オンチでもしり込みすることはない。
穏やかだけど、熱い思いを秘めたムラタと古代に情熱をかける友人、政情を憂う女性たち、哲学的な鸚鵡(オウム)、魅力的な登場人物の話に引き込まれます。


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