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何というタイトル(笑)。
これは解剖学にいそしむ学生たちが解剖時に口ずさむフレーズ。
学生たちは、それだけでなく解剖のABCの歌を歌ったりしている。
なんてユーモラス。

まだ医学がすすんでいない17世紀。
ロンドンの私設解剖学教室では、6ヶ月の胎児がいる妊婦という
大変貴重な遺体を前に解剖が進んでいた。
そこへ、取締りの手がやってきて、あわてて遺体を隠す学生たち。

まだ解剖が学問として確立されておらず、
遺体がなかなか手に入らない当時、墓暴きから遺体を買い取って
解剖を行っているのだ。

そして、隠し場所の暖炉から出した遺体はなぜか四肢を切断された少年の遺体に変わっていて、
さらにもう一体、顔を潰された遺体も出てきて、一気に解剖学教室は謎に包まれる。

解剖学に熱意を捧げる師とそれを支える優秀な学生たち。
しかしこの崇高な解剖学教室を一歩出れば、
そこは貧しくすさんだロンドンである。
スリや強盗に合わずに道を歩けるのは奇跡のような街で
盲目の判事と美目麗しく優秀な学生たちが繰り広げる謎解き。

ミステリーの魅力は登場人物の魅力にも等しい。
このミステリーでは、この学生たちをはじめ、判事の仲間たちなど
魅力ある登場人物が多く出てくる。
扱ってるのが解剖じゃなかったら、コミックにしても見たいくらい。
そして、あちらこちらにちりばめられたどんでん返し。
何回も展開があって、なかなかに油断できない。
面白かったです。

読ませていただき光栄でした。



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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


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向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
道尾 秀介
新潮社 2008-07-29
評価

by G-Tools , 2011/12/13



これはホラーミステリーというジャンルになるの?
良く知らないけど、道尾作品に免疫がないもんだから
気楽にミステリーだと思ってお風呂で読み始めたら、
なんだかどんどん怖くなるじゃん!!
お風呂に入ってるのに、冷えたよ背中が!!
あ~びっくりした。


死んだはずの同級生が空飛んでたり、
部屋空けたら、あ”~っていたりって、
超怖かったんですけど・・・

そこ以外にも、スリルある描写が結構ありまして
怖く感じるということは、それだけ筆力があるということで、
これが道尾さんの実力ですか~と納得。
イチイチ登場人物が不気味なんだよね・・・
みんな怪しいというのは、ミステリーの王道ですが、
この本の場合、みんな不気味という。。


獣を愛する私としては、
犬猫を殺す話は本当にキライなんだけど、
その不快さをさらりと描写するところなんかは、
ノーマルな精神状態を確認できてちょっと安心。

展開が見えてきたときに、そういうことかぁ~と
うなってしまった。
決して、奇抜でも新しい手法でもないんだけど、
それを気づかせない、わかってもがっかりさせない
テクニックのある小説でした。

好き嫌いはあると思うけど、上手い本。

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舟を編む
三浦 しをん
光文社 2011-09-17
評価

by G-Tools , 2011/11/22




面白かった!こういう本大好き。

辞書作りに携わる人たちの物語。
言われるまでもなく、辞書作りって大変なんだろうなとは思ってたけど
それを具体的に教えてもらった感じ。
言葉の選定だけでなく、紙質にもこだわりがあって、
(言われてみれば、安い辞書は裏移りしていて読みにくい)
出来上がっているんだなぁと。

確かに、日々言葉は生まれ、変化し、衰退している。
辞書を作っている間にもその変化は起きているわけで、
そう思うと本当に果てしない作業なんだろうなと思う。

でも、言葉を愛し、辞書を愛している人とたちの熱がすごく心地よくて
やっぱり辞書っていいよね~と頷いてしまう。

どうしても電子辞書になじめなくて、いまだに紙の辞書を手放せないでいる
私みたいな人間、本読みには多いだろうな。
しかも、「好きな辞書は何ですか?」なんていう質問にも答えられてしまう(笑)。
ちなみに、「新明解国語辞典」と「ジーニアスの英和辞典」が好き。


物語の締めくくり、辞書が出来上がったときの文章が良かった。
これぞ表題だったと思うんだけど、過去の欠片を集めて、未来へ進む舟を編むと
いうような(すいません、全くうろ覚え)ことが書かれていたんだけど、
じ~んときました。
ああ、私も何か舟を編まねば・・・と焦燥感に駆られました。

しをんさんの中で、かなり好きな一作となりました。

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偉大なる、しゅららぼん
万城目 学
集英社 2011-04-26
評価

by G-Tools , 2011/07/11




万城目さんは、コンスタントに書かれていますね~
ホルモー、トヨトミに続く、SFではないけど、ちょっと不思議系のお話。
今度は、琵琶湖が舞台でした。

「湖の民」と呼ばれる、代々琵琶湖から力を受けし家系、日出家と棗家。
長年、憎み合い、けん制しあって生きてきた両家の元に、
双方の力を凌駕する力を持つものが現れて・・・


城といい、擬音といい、万城目さんの好きなものってわかりやすいですね(笑)。
今回は、石走城の描写とか結構楽しかったなぁ。
キヨコングの白馬とかニマニマしちゃう。
暴れん坊将軍世代には受ける。
あと、パタ子さんのとび蹴り描写も何気に好きだわ~

肩の力を抜いて読める小説だから好きです。
面白かった。


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ソロモンの犬 (文春文庫)
道尾 秀介
文藝春秋 2010-03
評価

by G-Tools , 2011/05/09




道尾さん初読。
『情熱大陸』を見て、作家さん自身に興味が沸きました。
テレビでは、スラスラと執筆していたし、
ご本人もアイデアがスラスラ浮かぶようなことを言ってました。
そんな風にして、どんな小説を描いているのかと。

なるほどねぇ。
こういうタイプの日本のミステリーを久しぶりに読んだ気がする。
テンポがよくて、あっさりしてて、適度にどんでん返しがあって。
ご本人のキャラクターが現われているようでした。
小説家ってすごいよねぇ。よくこういうストーリーを思いつくよね。
いっぱい知識が詰まってるし、読者をだます手法もしっかりしてて。

かなりライトなタッチだったので、娯楽小説としてはいいかも。
好きか嫌いかで言ったら、私はやっぱりどんなタイプの小説であれ
心を動かされたいので、そんなに好きなタイプの本じゃないけど、
『月と蟹』でしたか?大変評判の良い受賞作も是非読んでみたいと思った。


同世代の作家さんの本を読むたびに、自分には書けんなぁって
感心してしまいます。
どうして、こんなにもスラスラと本が書けるのだろう。
小説家ってすごいなぁ。。

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