Selected category
All entries of this category were displayed below.

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

photo
製鉄天使
東京創元社 2009-10-29
評価

by G-Tools , 2010/04/23





なんといっていいのか、難しい本だなぁ。
赤朽葉家の伝説』 が山から人への移り変わりを描いているとするなら、こちらは少女から大人への移り変わりを描いているような。

一瞬の煌めきや刹那的な衝動。時の流れとともに、抗えない変化・・・
何かが変わるときに感じる、焦燥感や切なさ、そういった感情が、独特のヤンキー小説風に描かれる。

鳥取のレディース”製鉄天使”。製鉄所の娘、小豆が引き入る族だ。
鉄を自由自在に操る鬼神の小豆。真っ赤なバイクにまたがり、ポニーテールに真っ赤なリボンが目印。
ないと知っているけど、あると信じたい”えいえんの国”に向かってひた走る。
しかし、ある日突然に大人になってしまう少女、小豆。
にごった目を隠しながら、中国地方制覇の夢を果たし、そして彼女らが向かった先は・・・

ちょっと文体が独特なので、あぁダメ・・・と思う人もいそうな本。
私はギリギリでした。ヤンキー風のしゃべりくちがどうも・・・。
でも、やっぱり目を離したくない。そんな世界を作り出すのには長けてる。
それはきっと自分たちの中にある、懐かしい感情をくすぐられるから。

それにしても、ラストはどうなの?
ん?なんだかオチつけられた気分。
どう咀嚼していいのか、戸惑った。
スポンサーサイト

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


photo
荒野
桜庭 一樹
文藝春秋 2008-05-28
評価

by G-Tools , 2009/04/21




一瞬だった少女時代。キラキラと季節は移り変わり、ともに自分自身がめまぐるしく変化した時代。思い出すと、切なくて、哀しくて、愛しくて・・・
そんな誰もが経験した少女の時代を瑞々しく描いている作品でした。

桜庭さんの描く話はともすれば、昼ドラや大映テレビ、はたまた韓ドラみたいなストーリーが多く、今回も中学校入学の日に出会った少年が実は父親の再婚相手の連れ子だった・・・というなんとも、なお話なんですけど、そんなストーリーをベースにこんなセンチメンタルだけどさわやかな小説に仕立て上げるところがさすが!おもわず一気読みです。

恋愛(性愛)小説家の父を持つ荒野12歳。鎌倉の古い家に母は不在だが、幼い頃からの馴染みの家政婦さんがいる。恋愛小説を書くためなのか、常に父親の周りには多くの女の存在があったが、幼い荒野はその濃厚な雰囲気だけを感じ取っているだけで、現実を理解してはいない。
そんな荒野の中学校から高校へと成長する時期、”少女”から”女”への成長を描く。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


photo
私の男
桜庭 一樹
文藝春秋 2007-10-30
評価

by G-Tools , 2008/03/15




すごいなぁ、この本。養父との関係、近親相姦系の話だとは既に知っていたので、その手の話を苦手とする私は結構構えて読み始めたけど、最初の章で、あっという間に淳悟と花の世界へ引き込まれてしまいました。
結婚を期に“私の男”と離れることになった現在から、数年ごとにさかのぼる構成。私は1章目でぐっと心つかまれて、思わず泣いてしまったけど、これ順番どおりの構成だったら、現在の章をどう読んだだろう?
過去へさかのぼるごとに、濃密な空気になって、どんどん狭くなっていく洞くつを進んでいるようだった。息苦しくて、外へ戻りたくなる。過去へ行けば行くほど、何で?という気持ちにはなるけど、最初の章があるから先へ進める。離れた現在があるから、過去を覗ける。

章ごとに、2人の転機となる出来事が一人称を変えて描かれる。花の婚約者・美郎や淳悟の恋人だった小町らの目線からの2人も描かれていて、2人の濃密な感じ、忌まわしい関係が浮き彫りにされる。この第三者からの視点があって、読んでるほうとしては助かった気分。なにより、花と結婚する美郎は何も知らずに結婚するわけじゃないんだと思って、なんだかほっとする。知った上での彼のこの行動はある意味怖い。この男、底が知れない。幽霊も見えるし、何もんだよ(笑)!

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学


photo
青年のための読書クラブ
桜庭 一樹
新潮社 2007-06
評価

by G-Tools , 2008/01/30




むむ!これは・・・微妙だ。
ストーリーは面白い。でも、ちょっと馴染めない感じもちらほら。
何が馴染めないかっていうと、“ぼく”という一人称。女子高の話なので、女の子が“ぼく”って言うの。“ぼく”とか“きみ”とか。これが、うすら寒い。昔っから苦手なのよ、この世界。女子高は私にとって、もっとも未知で、畏怖する世界。入ってみたいなんて米粒ほども思ったことないし、興味がない。そんな女子高が舞台だったもんだから、読みたい気持ちと背筋がゾワゾワする感じに挟まれて、複雑な読書になった。

パリの禁書を扱う店から始まった“読書クラブ”が都内名門カトリック系の女子学園に引き継がれ、その読書クラブでは部員によって学園の裏の歴史がこっそりと記録されていた。各時代の出来事、描くにあたいする学園のエピソードの数々。
表面だけとらえると、極めて少女漫画的な世界。そのせいで、少女たちの描写やセリフが私を落ち着かなくさせる。
だけど、語ろうとしていることは興味深くて、面白い。この扉の先には自分の好きな世界があるのに、そこへたどり着く道のりが自分の苦手なものに溢れている・・・そんな感じの話。
苦行のようだった(笑)。

この学園を創設した修道女マリアナがパリから日本へ渡り、学園を創設するにいたったストーリーが一番面白かった。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学


photo
ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)
桜庭 一樹
早川書房 2005-10-07
評価

by G-Tools , 2007/09/03




すごく単純だけど、いいよね、この表紙。ま、まんまなんだけどさ。
でもちょっと桜井亜美に見間違えそうでもあるね、それはあんまりだな。

これはSFに属するのかな?ファンタジーかな?
これまで読んだ桜庭一樹の作風とは全然違ったので、意外な感じがした。ライトでした。
1人の少女が時空を逃げ回る。中世では1人の少女を救い、未来では絶滅種として現われ、そして、現在。”システム”と呼ばれる世界の仕組み。たまたま時空の穴に飛び込んだ少女は時空管理人に追われながら、いくつかの時代に逃げ込み、その世界に未知の存在として現われる。

なんだか今まで読んだことのある色んな本(例えば、『アイの物語』、『時を架ける少女』、『犬は勘定に入れません』などなど)がフラッシュバックしてきたけど、どの時代も面白かったし、現在に戻ってきた時にはなんだか泣きたくなっちゃったよ。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学



| HOME | Next


Design by mi104c.
Copyright © 2017 たまゆらのつぶやき, All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。