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リメイク (ハヤカワ文庫SF)
Connie Willis
早川書房 1999-06
評価

by G-Tools , 2009/08/16





映像の技術が進歩したら、ハリウッドはどうなるのか?そんなSFです。
21世紀初頭が舞台なので、ちょうど今頃を想定して書かれているのですが、
コニーの先見の明にはいつも驚かされますね。
さすがに、本にあるように映画が作られない時代ではないけれど、
確かに最近のハリウッドはCGアニメかリメイク作品ばかりですもんね。
世界の目はハリウッドではなく、アジア映画に向いている気もするし。

小説の中のハリウッドでは、もう新たな映画が作られることはなく、
デジタル技術によって、過去の映画に手を入れたリメイク作品ばかりが作られている。
そんなハリウッドに生きる技術者の青年トムが、今や絶滅したミュージカルに出る夢を持つアリスに恋をする話。

とにかく、トムの会話は常に映画からの引用や比喩だったりするので、映画好きには相当楽しい本かもしれません。ただ、出てくる映画は相当古いです(笑)。95年に書かれているけど、新しい方で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ぐらい。

映画なんて・・・と言いながら、映画をとても愛しているトムのひねくれているところや、アリスのミュージカルに向ける情熱。若い二人の違ったピュアさが、なんともコニーらしいラブストーリーです。
SFとしてのストーリーを楽しむというよりは、古い映画に思いを馳せながらほっこりする小説ですね。

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わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫SF)
Connie Willis 大森 望
早川書房 1992-07
評価

by G-Tools , 2009/05/13



コニーの初期の短編集です。

まず一話目の「見張り」という短編がお馴染みのタイムスリップネタで、ダンワージー先生とかキヴリンが登場しました。ここが原点だったんでしょうか。短編だけに時代背景などの描写が勉強不足の身にはあっさりしていて、わかりにくいところもあります。
コニーの色々なタイプの小説が入っているので、彼女の作風の広さを知るにはいいかも。でも、どれもちょっと荒削りな感じが。反対に荒削りな分、彼女の言いたいことっていうのは、昔から変わらないんだなぁっていうのも感じ取れます。
最後の「月がとっても青いから」以外、なんだかゾッとする話が多かった気が・・・
コニーのラブコメが好きな私は「月が?」が入っていてホッとしたのと同時に嬉しかった。暗くなった気持ちが最後に救われた感じで。

で、何より語らねばならぬのはやはり表題作「わが愛しき娘たちよ」。
あとがきを読むと、どうやらこれは問題作だったらしい。
確かにそこで語られる内容は衝撃的。パープーな語り口にうかうかしていると、徐々に分かってくる事態にゾーっとする。
根本的な性のあり方を突きつけられるというか、男性、女性だけでなく、父性に対してもかなり衝撃的な状況を描いております。批判を受けそうだけど、私は結構本質をついている内容だと思ったな。もちろん作り話としてね。
母親が不在のこの小説。一体母たちはどこへ行ってしまったんだろう。『最後のウィネベーゴ』に入っていた「女王様でも」みたいにもしかして女たちは月経を放棄したとか?
主人公の女の子が唯一母目線なのかも。
1回読んでから、もう1回読むと、新入生の女の子のセリフの重さに気づきます。「原罪」とか「妹がまだ二人いる」とかね。ああ、恐ろしい。タイトルまでが忌まわしい。

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ドゥームズデイ・ブック〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
Connie Willis 大森 望
早川書房 2003-03
評価

by G-Tools , 2009/02/23



あ?面白かった。ついつい表紙の雰囲気で触手が止まっていたけど、早く読めばよかった。
『犬は勘定に入れません?』に登場する史学部の人々のタイムトラベル。こちらの方が先に描かれたもの。
内容としては、『犬は?』よりも『航路』にそっくりです。その類似性に驚いてしまった。
『航路』が現実世界と臨死中の世界とを行き来し、”伝わらないメッセージ”にやきもきする話なのに対して、コチラは21世紀と14世紀の間で”伝わらないメッセージ”にやきもきさせられる。
登場人物も似てる?。一生懸命な主人公と頼れるサブキャラ。かしましいけど、かわいい女の子。そして、憎たらしい道理が通じない人たち。キャラ設定が似てる。

今回、女学生キブリンが送られた中世はあまりにも寒々しくて、救いがなくて、なんだか本当に哀しい気持ちになった。人がいなくなった村に残された牝牛を思うと、かわいそうでかわいそうで・・・
現代の方は、どうにもならないのは病ではなく、むしろ社会のシステム。融通の利かないおバカな人たちのせいで、失われるところだった命。
おバカなギルクリスト。『航路』のマンドレイクを思い出さずにいられない。

『犬は?』で分かりにくかったタイムトラベルのシステムがこの本を読んで、よくわかりました。こちらを読んでから『犬は?』を読んだ方が良かったかも。ま、もう1回読もうっと。
それにしても、ダンワーシー先生は苦労が耐えないですね。なんだってこの先生が鳴鐘者の団体の受け入れやらなんやらをやらなくてはいけなかったんだろう?なんだって、好色男(意外と仕事ができる)ウィリアムの母親からの非難を一身に受けなくてはいけなかったんだろう?
どこの組織にもいるけどね、人がいいばっかりにやっかいごとを持ち込まれてしまう人って。同情します。

ところで、私コニー・ウィリス好きを公言してましたが、今頃、ウィルスではなく、ウィリスであることに気づきました・・・。恥ずかしい??どうりで・・・

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マーブル・アーチの風
松尾たいこ 大森望
早川書房 2008-09-25
評価

by G-Tools , 2008/11/27



もう、本当に大好きです!コニー・ウィリス。
短(中)編集でしたが、コニー・ウィリスの中でも私の好きなタイプの小説が多くて、満足です。
中でも 『ニュースレター』 と 『ひいらぎを飾ろう@クリスマス』が好きだなぁ。季節的にも今ちょうどいいですよ。
『ニュースレター』は、いつのまにか隣人が宇宙人にのっとられてるというような、80年代に観たSF映画っぽい内容。実際の映画も出てきて、雰囲気が伝わってきて楽しい。あ、あの人もしかして・・・と、のっとられてるんじゃないかと疑わしい人物の見分け方がユニーク。侵略されるということが必ずしも世の中にとって悪いことか?という発想も面白い。

『ひいらぎを飾ろう@クリスマス』は、クリスマスビジネスに奔走する女性のラブコメSF。このタイプの小説が一番好きだなぁ。彼女の描く、賢くて多忙で素敵な女性がうっかり(じゃないけど、バッタリ的な雰囲気が多い)恋に落ちる展開。なんだかとっても素敵なんだよね。

個人的に『最後のウィネベーゴ』に入っていた『スパイス・ポグロム』が大好きだったので、今回の作品集はその雰囲気に近いものが多くてよかった。
読めば読むほど、どんどん次の作品が読みたくなる作家さんです。

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航路〈上〉 (ヴィレッジブックス)
コニー ウィリス Connie Willis 大森 望
ソニーマガジンズ 2004-12
評価

by G-Tools , 2007/12/12




久々に感動!長い長いこの本を読み終わるのにかなり時間がかかってしまったけど、でも読んで本当によかった。
臨死体験がテーマで、心停止している間に観る世界を解明することで蘇生に役立てないかと研究する話なんだけど、正直、臨死体験とかって、全く興味がなくて、それはノー宗教ゆえの馴染みのなさか、死後の世界と言われると丹波哲郎を思い浮かべてしまう世代なせいなのか、これっぽっちも知りたいと思ってなかった。なのに、読むのを止められなくなってしまう。
下巻に入ってからはもう自分がどこにいるのかを見失ってしまうほど入り込んだ。

増設を繰り返したうえ、改装中の場所がアチラコチラにある、迷路みたいな巨大病院、マーシー・ジェネラル。そこで臨死体験(NDE)を研究しているジョアンナ。同じくNDEに関する書物を書いているミスター・マンドレイクを忌み嫌っている。それは、科学的な現象としてNDEを研究しているジョアンナに対して、彼は彼が思う世界観を体験者におしつけ、神がかり的な現象だと主張しているから。臨死体験者のインタビューをマンドレイクよりも先にやることがジョアンナにとっては大切であり、マンドレイクにつかまらないように病院内を逃げ回る。
とにかくこの病院は、棟が分かれている上、連絡通路があったりなかったりで、迂回する道ばかりなの。おまけにカフェ・テリアはいつも閉まってる。


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