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これはペンです
円城 塔
新潮社 2011-09-30
評価

by G-Tools , 2012/04/18



一時、円城さんの本を書店で探し回ったことがあります。
なぜに、あの頃私の行動範囲の書店には円城さんの本が置いてなかったのか…
すごい不思議。。そういうことって往々にしてありません?

ま、そんな円城さんの本は、芥川賞のおかげで潤沢に置いてありました。


不思議な世界観でした。
でもこの理解しづらい世界はとても心地の良いものでした。
読んでいけばいくほど、文字にからめとられていくような、
文字の砂漠に埋まっていくような、そういう感覚。

そもそも
「叔父は文字なのです」っていう冒頭からしてむむっ!となります。
正直、頭のよくない私には果たして理解できたのかどうか。
表題作より、「良い夜を持っている」の方がわかりやすい物語であったのと、
この物語があったことによって、表題作の方もわかったような気になれた。

記号としての文字、記憶のための記号。
記号にまつわるお話なのだと私は思う。
人が対象を理解するとき自分の知っている”記号”を読み取って
その対象を理解するわけだけど、その”記号”の理解が
周囲のものと違っていた場合の恐怖や戸惑い。
そういうことを考えながらタイトルを考えると深い!

この本で芥川賞取っても良かったんじゃない?とちらりと思う内容でした。
次は、受賞作を読んでみようっと。

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困ってるひと
大野 更紗
ポプラ社 2011-06-16
評価

by G-Tools , 2011/12/16



人生って何が起きるかわからんなぁ~としみじみ思う本。

ビルマの難民救済活動に精を出す1人の女子大学院生が突如病気になり、
自分自身が”難”を抱えることになった経緯を書いた本。
彼女がかかったのは、超難病。
原因も治療法も未知の世界。

発病から、治療をしてくれる病院探し、
医療制度との格闘、必死の退院・・・という経緯を
ものすごくライトなタッチで書いてます。
彼女の性格もあるけど、人ってあまりの思わぬことを前にすると、
その一つ一つをこういう風に観察してしまうんだろうか。

闘病記にならないように・・・と心がけて記されている
不運な女子の病気との出会いは、明るく笑い泣きの毎日だけど、
でも絶対笑えない一瞬一瞬も行間から感じられました。

東日本大震災もだけど、同じ歳のバリバリ働いていた同僚が
ガンで逝ってしまったり、と個人的にも”生きる”っていうことを
考えずにはいられない年だった。
自分があまりに無為に生きているんではないかと、自省の念に押しつぶされそうな毎日。
私、生きていてもいいですか?っていう問いは、
この更紗ちゃんが言うならまだしも、私なんかが言っちゃいけないな。

親や友人に多大なる負担をかけながらしか生きられない更紗ちゃん。
きっとこの重荷に堪えられなくなる時もあるだろうし、
なぜ、自分が・・・ということも絶対考えるだろうし、
それこそ死にたくなる瞬間なんてしょっちゅうあるはず。

でも、病院から出て、こうして本を書いて、生きてる。
果てのない治療を続けていかなきゃいけない。
仕事なんていつできるかわからない。
それでも、前へ踏み出した。

すごいな。



困ってるのはよくわかった。

ちょっとずつでも困ることが減るといいなと思う。


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マタタビ潔子の猫魂(ねこだま) (ダ・ヴィンチブックス)
メディアファクトリー 2010-01-20
評価

by G-Tools , 2010/02/22




ダ・ヴィンチ文学大賞を受賞した作品。
デビュー作とはいやはや・・・

冴えない派遣社員の潔子は実は猫魂を使える夏梅種(かばいだね)の血筋。しかし、当の本人はそんなことを知らず、毎日冴えない日々を送っている。その潔子の飼い猫メロは、まさにその猫魂で、潔子に憑依し、潔子によってきた”憑き物”を喰らうことで数百年と生きている猫だった。

そんなあらすじだけだとけったいなモノノケ話なんだけど、OLの潔子が出くわす日々の嫌なことっていうのが、私たちの日常にゴロゴロしていることで、それが悪霊の仕業だったていう面白展開。身のまわりにいる嫌な奴をメロがパックリと飲み込んでくれるのが気持ちいい。
イチイチうるさい潔癖症の上司とか、自分ばっか食うのに割り勘する同僚とか、結婚するのが世の中で一番幸せなことだと思っている同級生とか、うわ?いるよ、いるよっていう共感もできるし、潔子が心酔している占い師の言葉も結構面白い。

潔子自身が本当にダメな女っていうのがちょいイライラするけど、その分メロとのやり取りが引き立ってました。
文学って感じじゃないけど、エンタメ作品として、普通に楽しめる一冊です。

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阪急電車
有川 浩
幻冬舎 2008-01
評価

by G-Tools , 2009/01/20



ずっと気になっていた作家さん、ようやく読めました!
ずっと男性だと思ってたので、なんて女心のわかる作家さんなんだろうと感心しながら読んでいたら、あとがき見てビックリ!女性だったんですね(笑)。

いや?素敵な本でした。かなり夢見がちな内容でしたけど(笑)、ほほえましかったです。
東京者には馴染みのない、阪急電車。駅ごとにエピソードが書かれ、また折り返してくるんですよ。それぞれのエピソードの登場人物が絡んでいて、同じ電車に乗り合わせた人たちのそれぞれの視点で出来事が描かれています。
恋の始まりや別れの決意・・・電車に揺られながら、乗っている人たちがそれぞれに感じていること、考えていることを丁寧に面白く描いています。

なんだかね、気持ちがいい人がいっぱいでしたよ。潔かったり、かっこよかったり。こんなに素敵な人が乗っている電車だったら、阪急電車は素晴らしいですね。現実を無視して、とてつもなく有川さんがポジティブなのか、実際に阪急電車とその沿線の町を愛しているのかのどちらかだと思いますが、後者であって欲しいですねぇ。

恋が始まる瞬間を目撃したときの描写とか、車内で繰り広げられる女子高生の会話とか、面白かったわ?。
思わず宝塚に住む友人に連絡したくなりました。「アンタの使ってる電車どんななのよ!?」ってね。

さぁて、文庫になるのをひたすら待っている『図書館戦争』がより待ち遠しくなりましたよ。どうしよ。

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扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)
石持 浅海
祥伝社 2008-02-08
評価

by G-Tools , 2008/07/24



なんだか目を引く表紙で気になってた本。
なんとかミステリー。なんでしたっけ?犯行の様子が先に描かれるタイプの、「古畑任三郎」やら「コロンボ」やらのタイプ。

大学の同窓会で小さなホテルに集まった男女7名。その一室で事故死を装い人を殺し、密室を作った犯行。頭脳明晰なリーダーである犯人と、同じように頭脳明晰な女性。大学時代に惹かれあった二人が密室を前にして扉を開けるか開けないかの攻防を繰り広げる。大学時代のサークル仲間という、ある意味よく知っていて、それでいて卒業後のそれぞれについては知らないことが多いという状況を上手く利用して作られているストーリー。
扉が開かれないように仕向ける犯人。いかに開かれる時間を延ばすことができるのか。そしてその意図することとは?

結局、なぜ犯人である伏見は死体の発見を遅らせたいのか、そして何故旧友を殺したのか?そこへ向けて話は進んでいくんだけど、やっぱり動機を最後に持ってくるって難しいんだなと思った。それだけの時間を引っ張ってきて、動機を明らかにするのってハードルあがってるんだよね。
だからこれもまた、そんなことで人を殺すの?ってなっちゃうんだなぁ。殺す前に殴るなりして自分の思いを伝えりゃいいじゃん、みたいなね。
でもきっと、こういう本は動機をどうのいうんではなく、途中経過を楽しめってことだね。

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