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小銭をかぞえる (文春文庫)
西村 賢太
文藝春秋 2011-03-10
評価

by G-Tools , 2011/03/27




芥川作家、西村氏の初読。
なんて言うんでしょう・・・
私小説なので、ご本人の生活を描いているわけですが、
まぁひどい男なんですよ、こいつ。
労働もせずに、好きな作家の全集作りに没頭し、
その資金から生活費まで、女に頼ってるくせに
態度は亭主関白このうえない。
罵倒するだけでなく、暴力まで・・・
要はクズですよね、男の、というより人間の。

読めば読むほど、その性格の悪さ、口の悪さに
不愉快になるんだけど、なんだけど・・・読んでしまう。
ニヤリとして読んでしまう。
結局のところ、こんな男と付き合ってる女も女だし
お互い様なんだろうし、
そういう風に人生こじらせて、もがいて生きている人の
悲哀と滑稽さが絶妙に描かれてるんだな。

とはいえ、こんな自分をさらして小説書いて
芥川賞獲ったなら、人生大逆転だよなぁ。
もちろん実力あってのことだけど。
それにしても、父親は猥褻犯、本人も中卒前科持ちって
すごいプロフィール。

人としては許しがたいタイプだけど、
読んでいくうちに好きになりそうでヤダ(笑)
こんな最低男のことなんて無視していたいのに
続々とその本を手にしてしまいそうなジレンマが・・・

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エロマンガ島の三人 (文春文庫)
長嶋 有
文藝春秋 2010-07-09
評価

by G-Tools , 2010/08/23




長嶋有さんの作品は初めて読みます。
なるほど、なるほど、こういう作風でしたか。
ジャンルとしては、おっさん(笑)なのですね。

表題の短編は、「エロマンガ島へ行ってエロマンガを読もう」という
しょうもない企画で島に行った三人の男の物語。
扉も窓もない、高床式の家に泊まった学生時代の旅行を思い出した。
太陽を近くに感じる暑さ、土のにおい、真っ暗な夜、
どんだけ?な星、何キロ先の物音!?っていう静けさ、
住人たちのあまりに純粋な好奇心・・・
こういうところ、まだ世界のどこかにはあるのかな?
あるといいな。狭い街中で暮らす私たちのちっぽけな生活が
どうでもよくなるような場所。
猛烈に旅したくなる本でした。


物語としては、ほかの短編のほうが面白かったです。
ただ、全体を通してゲームに疎い私には分からない冗談や描写が多くて
仲間になれない残念な気持ちになりました。
作家さんとのバッググラウンドの共有って大切だよな?と
強く思わせられる作品でした。



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僕僕先生 (新潮文庫)
新潮社 2009-03-28
評価

by G-Tools , 2010/01/09




『しゃばけ』、『守り人シリーズ』と並んで、新潮社のファンタジーノベルズで括られていたので、読んでみました。何より、しゃばけ風な挿絵のかわいさにひかれて。

中国・唐の時代、ふとしたきっかけで仙人の弟子になることになったニート青年。仙人が美しい少女だったからなのか、はたまたそれが運命だったからなのか。それまで親の財産で生きていけばいいと働かず、毎日を無為に過ごしていた王弁が、仙人とともに旅に出ることに。
ただの人である青年と、雲にのったり、壁をするぬけたりできるかわいい仙人の二人旅。密かな恋心を育てつつ進む二人の旅路は、なんだか中学生の恋愛を見るよう。

しゃばけの世界に心酔しすぎているせいなのか、あんまりこの世界観に惹かれなかったな。
仙人の技や、仙界の住人たちのキャラクターにそこまで引き込まれなかったのと、僕僕(仙人)と王弁の恋心がなんか居心地が悪くて。
ちょっと物語がゆるいというか、ダラッと展開する感あり。そのゆるさをよしとする人もいるとは思うけど。世界が確立されている中でのゆるさだと心地いいんだけど、イマイチこの世界観がしっくりと来ていなかったので、ゆるいまま終わってしまったように感じた。
ファンタジーテイストなのに、妙にスキンシップがあるのが気持ち悪いのかもね。
続編が出ているようなので、こちらがもっとストーリー性のある話だといいかな。


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さくら (小学館文庫 に 17-2)
西 加奈子
小学館 2007-12-04
評価

by G-Tools , 2008/04/14




今さらですが、初読みの作家さんです。本屋で見かけるたびに平仮名3文字のタイトルが多いこの作家さん、気になっていたんですが、ようやくチャレンジ。何故に、表紙の写真は福山雅治なのだろう?そして古本屋で買った本は何故か、表紙が2枚重ねになっていました。この表紙の下には単行本版の表紙がかかっていました。これ標準?まさかね。

ストーリー的には読んだことのある感じの家族の再生物語でしたが、嫌いじゃないです。家族の設定もあり得ない感じでしたが、何て言うんでしょう、文章の進め方が嫌いじゃないです。かわいかったですよ。少女マンガっぽい。このまま岩館真理子あたりの漫画家さんの作品になってそうな感じです。漫画だったらきっと号泣です。

男前と美人の両親から生まれたスター性のあるお兄ちゃん、一(はじめ)。そして次男の僕、薫。さらに皆が振り返るような美人になる長女美貴。そして雌犬サクラ。誰もが羨む幸せいっぱいの5人+1匹の家族。でも、一の事故、そして死を境に崩壊した家族。その再生。
こうしてあらすじを描くと、本当によくある話になっちゃうけど、それを彼女独特の描写と愛情表現でなんとなく読んでいて幸せな気分になります。小説として稚拙な点は多々あるけれど、うん、嫌いじゃないです。他のも読んでみよう。

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しゃぼん玉 (新潮文庫 の 9-36)
乃南 アサ
新潮社 2008-01-29
評価

by G-Tools , 2008/03/05




乃南アサさんはとっても久しぶりに読みました。
前回に引き続き、アタマを使いたくない本をセレクト。
そういう意味では正解。難しいことを考えることなく、ただ読めた。
乃南さんの作品で、サスペンスじゃないのを初めて読んだ。
ん?良かったわ。ストーリーはありふれていて、とりたてて珍しい内容ではないけど、
やさしい感じで疲れているときの本としては最適。

大学を辞めて、ひったくりで毎日をなんとか生きている青年・翔人が、ヒッチハイクの途中降ろされた山の中で老婆と出会い、図らずも田舎生活を始める。
心のすさんだ青年が人の温かさにふれて更生する・・・というあらすじとしてはとてもありがちな小説。でも、宮崎弁の柔らかさとか、老人たちのおせっかいとか、気持ちよく読める。
翔人という青年の描き方が上手い。自分のしている事に無理やり理由をつけたり、色んなことを人のせいにしたり、でもどこかでこんな自分ではいけないと無自覚で思っていたり・・・多分今の世の中にはありふれている青年の人間味とか、そういうの。
凡庸だけど、人と一緒にご飯を食べたり、会話をしたりすることの大切さを、そんなに嫌味じゃなく感じられる。まぁいい話はそれなりにいいよね。
ドラマ制作者が選びそうな本だな。2時間スペシャル枠でドラマ化される日も近そう。

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