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若竹七海さんの作品で一番好きなのが、デビュー作『ぼくのミステリな日常』だ。まさにミステリーの魅力を教えてもらった作品。巧妙に仕組まれたストーリー展開に何度もページを繰りなおし、読み終わった時にはほぉ?とため息をついてしまった。これがデビュー作??なんて恐ろしい、そして頼もしい作家さんなのでしょう。
その後、若竹作品を読み続けているが、この人はあらゆるタイプの話を書く。『黒いうさぎ』のように後味の悪い、ダークな話もあれば、『死んでも治らない』のようにコミカル系の愛すべき探偵ものもある。まだ手を出してはいないがホラー系もある。
なので、かなり厳選して読むものを決めている。この『心のなかの冷たい何か』は若竹七海が登場する2作品目。そして初の長編小説。15年という月日を経て文庫化されたけど、果たして好きな部類の作品なのか、ちょっとドキドキしながら読んでみた。

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輝く断片
輝く断片
posted with 簡単リンクくん at 2006. 1.31
シオドア・スタージョン著 / 大森 望編 / 大森 望訳 / 伊藤 典夫訳 / 柳下 毅一郎訳河出書房新社 (2005.6)通常24時間以内に発送します。

やっと読み終わった?分厚い短編集でした・・・
シオドア・スタージョンは著名なSF作家らしい。SF自体に明るくない私は全然知らなかった。でも、敬愛する書評家、豊崎由美さんがお薦めしてたので、手にとってみた。
結論から言うと、これはSF作家としてのスタージョンを判断できる本ではない。後書きにもそういったことが書いてあったけど、人を稀有な角度から描いている秀逸なミステリー。優れた人物描写なしに優れたミステリーは成立しない。そんな印象を持った。
奇想コレクションというサブタイトルがついているだけに、かなり突飛なストーリーが集まってて、読み応えはあり。

表題である「輝く断片」は、一人の”用なし”とされている男が瀕死の女を拾い、彼女を介抱することで生きる意味、自分の価値を初めて感じるという話。上手くしゃべれず、醜い顔をした大男。拾った女が彼の介抱で回復していくまでの間、揺れ動く彼の心理描写が絶妙。彼のしたことは褒められることではないけれど、そうしてしまう彼の気持ちが切ない。

わーホリエモンが捕まったぁ。
やっぱ目立ちすぎだったんちゃうん?出る杭は打たれる。これ世の定説よね。叩けば埃が出るようなことしてるなら、控えめにやらないとね。若くして金持ちになった青年実業家たちの中にやましいところがない人なんているのか?ってことよ。これ負け組みの偏見だけど。
個人的にはちょっとガッカリかな。あれだけデカイ顔して出てきたなら、とことん突っ走って欲しかった。じじいたちが尻尾巻いて逃げるぐらい。社会が変わるぐらい。なんか、”潰された”って感が拭えない。

ま、ホリエモンは置いておいて・・・なんか、本が進まないなぁ。とか、映画観てないなぁ。とか部屋が汚いなぁ。とか思ってたら、休んでないじゃん、私。12月も気づいたら大晦日になってて、久々の休みが正月かーなんてぼやいてたのに、1月は正月明けてから働きっぱなしだよ。

ふあ?

本が進まないのには、別の理由もあったりする。初めての海外作家の分厚いの読み始めたんだけど、なかなかページが進まない。敬愛する豊崎氏と大森氏がほめてた本だったと思い衝動的に買ったんだけどね。
あー早く読みたい本がいっぱいあるのにな。
とりあえず、2月は休みあるといいなぁ。

何やら日テレでは、岡本太郎の「明日の神話」再生プロジェクトなるものをやっているらしく、2階のホールに簡単な展示がしてある。
そこには岡本太郎の言葉が書き込まれていて、それが目をひいた。
「芸術は爆発だ!」は言わずもがな有名なフレーズだけど「 字は絵だろ 」っていう言葉に心ひかれた。うん、合ってる。
合ってるけど改めて言われると、そうかーと思う。
高校の時に書道をかじっていたので、字は創作するものだと思っている。
思っていたけど、なんかこのフレーズに惹かれちゃった。
これね、”だろ”がいいんだね。
「女は顔だろ」  言われたら相当腹立つけど、やけに説得力ある感じするもんね。

そしてもうひとつ。
 
自分の中に毒を持て。

これ、パソコンの文字で打つの、惜しいな。
んー。毒だらけ・・・
物理的な意味でもそうだけど、私の中には確実に毒が満ちている・・・
持ってていいのかな?太郎がそういうなら、いいのかな。
私ね、男でも女でも善良と言われる人があまり好きじゃない。
その人の中に何かしらの毒を感じないと面白みがないし、人として興味を惹かれないのね。
ちなみに悪い奴が好きという意味ではない。毒は悪じゃないからね。むしろ灰汁?・・・あ、上手い。シャレたいわけじゃないんだけど、やっぱり灰汁に近いよね、毒って。
適度な毒が人を造る。それがいい。
でも、今はちょっと毒たまりすぎかなぁ。灰汁抜きしないと本当に食えたもんじゃなくなっちゃうわ。

要はね、疲れてんの。稲中に出てくるキャラみたいにほへぇと口開けて魂抜きたい気分なの。悪いね。
あー美術館行きたい。

リンさんの小さな子
フィリップ・クローデル〔著〕 / 高橋 啓訳

切なくてあったかい物語。素朴な文章は2人の老人の哀しいけれど綺麗な心を描きだす。世間から相手にされない孤独な老人の心の交流、それぞれの哀しい記憶が沁みてきます。

物語はリンさんという老人が一つのトランクと息子夫婦の忘れ形見である小さな女の子を抱え、ヨーロッパにたどり着くところから始まる。
言葉も分からず、見たことのない都市に難民としてやってきたリンさん。戦争で家族を隣人を村を、そして美しい故郷を失ったリンさんはサン・ディウという小さな女の子のためにだけ生きている。
そんなリンさんが公園で一人の男と知り合う。この男・バルクもまた妻を亡くし孤独な生活を送っていた。お互いの言葉を理解できなくても、仕草や微笑で心を通わすようになる2人。お互いの存在が心の拠り所となった時、突然お別れがやってくる。リンさんが難民収容所から養老院に連れて行かれてしまったのだ。友人に会いたいという想いがリンさんを突き動かす。終盤のリンさんの行動は祈るような気持ちで応援してしまう。

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公式HP→http://www.bitters.co.jp/kodomo/index.html
2005年カンヌ国際映画祭、パルムドール大賞受賞作
ベルギー・フランス合作
監督:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ

久々に映画館へ行ってきた。
そして眠気に襲われた・・・。酒を飲んでから映画を観るのはよくない。
ラストを迎え、エンドロールが流れ始めて、気がついた。
この映画、音楽が一切入ってない。だから、眠かったのか。
とはいえ、つまらなかったわけではない。
視覚的、聴覚的なインパクトを一切排除した映像で、カメラは静かに親となった2人の若者を見つめる。派手なことなんて何も起きない。ただただ彼らの感情を静かに追っている。そんな映画。

父親はブリュノ20歳。母親はソニア18歳。
子供みたいな彼らに子供ができた。子供ができたからといって、大人になるわけではない、そんな現実が描かれている。
定職につかず、ソニアの家に転がり込んでいたブリュノは子供を使って盗みをし、その品を売って生活していた。
出産のため、入院していたソニアが子供を連れて帰ってきたところから物語は始まる。

虹の家のアリス
加納 朋子著

螺旋階段のアリス』の続編。単行本で疲れた肩と腕の休息のための文庫本(笑)。
脱サラ探偵・仁木と美少女助手・亜梨沙のほんわか推理小説。住宅街や奥様連中の中で起きるちょっとした事件の数々。

加納朋子さんは人が死なないミステリーを書く方です。謎を解いてみると、そこには人の優しさや愛があったりっていう、ほんわかしたものが多いですよね。『掌の中の小鳥』や『ささらさや』などは結構好き。でも、この”アリス”シリーズはそんなに好きじゃないかな。『不思議の国のアリス』をモチーフにしているだけあって、メルヘン度合いが高い気がする。
前作を読んだときにはそんなに気にならなかったんだけど、今回コレでもか!な亜梨沙の描写と「不思議の国のアリス」のネタがちょっとうるさい。
私にとってみれば、少女趣味のワンピースだとかレースのエプロンだとか20歳過ぎて着てる女なんて気味が悪くて仕方ない。だから彼女がどんなに天使のような笑顔を持っていたとしても、それでニンマリとはできない。
要は登場人物に惹かれないってことね。
あと、今回の謎は全然謎じゃなかったかな。事件そのものに興味もそそられなかったし。ちょっと残念。

ただ、こういう本って通勤向きね。ストーリーが分かれてるし、話の途中でもすんなり本が閉じられる。内容が脳内に侵食しないから仕事中に本の内容が気になって、なんてことがない。ましてや涙腺つかれて、電車の中で泣くのをこらえる、なんてこともない。持ち歩くにはこの手の本はいい。


待ってました!常野物語の第三弾!
しかも『光の帝国』で長編が読みたーい!と思っていた、あの”裏返される”話!『光の帝国』でその能力を初めて使った時子と両親のその後。”裏返す”意味だとか、その背景というよりも、タイトル通り、この戦いをしてきた人々の終焉。

様々な能力を持つ常野の人々。その一人拝島暎子は社会生活を送りながらも、常に”アレ”との戦いを繰り返していた。民衆の中に紛れているアレは暎子の目には顔や手足が苔などの植物に見える。裏返さなければ裏返される。同じ能力を持つ夫は10年前に謎の失踪をしていた。夫は裏返されてしまったのか?それとも自分と娘を捨てただけなのか?10年に及ぶ孤独な戦いの日々の終焉、そして夫の失踪の謎がついに明らかになる。

砂漠
伊坂 幸太郎著

伊坂氏、久々の新刊。『魔王』はエソラで読んでしまってたので、待ち望んでいた新作。

私の中の伊坂ベストは更新されなかったけど、思わず自分の大学時代を思い起こしてしまった。淡い時間を描いていて、あったかくなった。伊坂氏の描く人物はいつもとても魅力的なんだけど、この本はその良さを前面に持ってきた感じ。でも、いつもあるような登場人物のすれ違いはなかったです。ちょっと寂しい。泥棒は出てきたけど・・・。
ちなみに私の伊坂ベストとは、1.『陽気なギャングが地球を回す』 2.『グラスホッパー』 3.『ラッシュライフ』(『死神の精度』と悩むところ)

大学の4年間を春夏秋冬別のエピソードを通して書いている物語。春、入学式を迎えたちょっと冷めた大学生・北村はクラス会でその後友人となる個性的な3名と出会う。一瞬で北村の性格を理解した、やませみアタマの鳥井。誰もが目を見張るほどの美人なのに愛想がない東堂。そして、陽だまりのような雰囲気で超能力を持つ、南。そして、かわいくない小太りの男、でも一本気な西嶋。彼らが麻雀で集まったっていうのもニヤッとしちゃう。麻雀だけに東西南北。やっぱ大学生活に麻雀は外せない?やってたよなぁ、あっちこっちで。


明けましておめでとうございます。
昨年末は色々とへこむことが多かったので、新年を迎えても気が晴れてないんだけど、明けちゃったもんはしょうがない。また1年始まりかぁ。

1年通して連休が年始だけってどうなの?しかも3日って!とブツブツ一人文句を言ってたら、昨日行ったバーのお客さんたちも似たり寄ったりの状況でちょっと反省した。みんな働いてるんだね・・・。
あーでも働きたくない・・・。ワールドカップもあるし、辞めちゃう?前回のW杯の時はちょうど無職で思う存分ゲーム観てたっけ。4年周期で仕事辞めてたら一生安泰の日々は送れないか・・・ああ、お金欲しい・・・

とまぁ、年明け早々グチグチ言ってるわけだけど、その気持ちを晴らそうと伊坂氏の新刊『砂漠』に取り掛かる。ところが、読んでる間に本屋で恩田陸の『エンド・ゲーム』を発見!!うわ?常野物語続編だ!しかも”裏返す”話だ。あまりの嬉しさに『砂漠』を急ピッチで読んでしまった。もったいない。というわけで、現在『エンド・ゲーム』を読書中。

そろそろテンプレートのデザイン変えたいなぁと思いつつ、好きなものがなくて、ブログ自体変更しようかとも考え中。なんか、見やすいのがいいなぁ。それより、サイトどうした?ってね・・・わーめんどい。絶対この先半年は完成しないな。世の中のサイト運営者の方を本当に尊敬します。つくづく自分はクリエイティブな作業が苦手なようです。

本当にたわ言になってしまいましたが、今年もお暇なときに覗いてください。


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  『OUT

ちょっと前にHDDレコーダーを購入したので、この年末年始は録画しまくり。いやーいいね。W録機能。便利だわー。
というわけで、テレ東の深夜にやっていたのを観ました。

深夜の弁当工場で働く4人の女性。そのうちの一人が夫を殺してしまったことから、思わぬ事件を引き起こしていく。パート仲間が殺してしまった夫をバラバラにして捨てた3人。そのことをきっかけに死体処理の仕事が舞い込んできたり、ヤクザに追われたり。平凡な主婦達が日常からずれていくストーリー。

まずキャストがいい。好きな役者ばっかり。
しっかり者だけど、家庭は崩壊している主婦マサコに原田美枝子。ギャンブルにはまったダメ夫を持つこれまたダメ妊婦に西田尚美。ブランド物を買うため借金を重ねる絵に描いたようなダメ女に室井滋。彼女らの上司であり、原田美枝子演じる主婦から信頼されている主任に倍償美津子。さらに殺されるダメ夫は大森南朋!ちょっとしかでなかったのが残念。消費者金融の男、香川照之。いいね、いいね。こういう配役。

深夜の弁当工場ってのが職場だけあって、幸薄そうな女たちが集まってるのね。主任は要介護の婆さん抱えて、立ち退き要求されてるし、西田は妊婦なのに、旦那はギャンブルで貯金使い果たすわ、暴力振るうわ、本人も喫煙、飲酒、ジャンクフードとダメ母っぷり大発揮。本当、こんな女は子供なんて産むもんじゃないってつくづく思うわ。室井は数社の町金から借金してブランド物買いまくり。唯一まともに見える原田も旦那はリストラ、子供は口をきかない状態の家で黙々と家事をこなしてる何のために生きてるのかわからない主婦。

土の中の子供
中村 文則〔著〕

昨年の芥川賞受賞作。自分と同年代が芥川賞かぁ。正確には年下だけど・・・私の主義というか、負け惜しみ的偏見により、年下の著者の作品は読まないことにしてる。なぜかと言えば、悔しいから(笑)。面白くて感銘を受けてしまっても自分を省みて悔しいし、つまらなかったらそれはそれで時間の無駄!と思って悔しいの。心が狭いのです。
それでもこの作品を手に取ったのは、単純に若者が書いた雰囲気がしなかったという理由と、同年代の男性の書く小説に興味を持ったから。

自ら暴力の中に身を置いてしまうような行動を取る主人公。自分の求めるモノが苦痛の先にあるのではないかと、暴力を受ける最中に期待をしたりする。適当に働き、好きでもない女と付き合い、物が落下するのを楽しむ彼。そんな彼には親に捨てられ、あずけられた家で虐待をうけ、ついには山中に埋められた過去があった。人と交わることが難しく、世界は自分を包むものではなく、相対するもの。上手く生きられない男と女の、愛というには欠けてることが多すぎる関係性。それでも前に進む予感を感じさせるラスト。



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