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麦の海に沈む果実
恩田 陸
講談社 2004-01
評価

by G-Tools , 2007/06/09




黒と茶の幻想』の登場人物がこの本とリンクしているらしいので、手にしてみた。この本、ずっと既読だと思ってたんだけど、内容をイマイチ思い出せないので、改めて読む。読んでいると初めて読むような、やっぱり読んだことあるような、場面場面で複雑な思いにとらわれる。
本当にブログを書くきっかけでもあるわけだけど、読んだ本を片っ端から忘れていく私。大丈夫かしら・・・

学園サスペンスなので、『六番目の小夜子』、『三月は深き紅の淵を』などの恩田作品と混乱してるのかもしれない。
とくに『三月は?』はかなり前に読んだんだけど、この作品と今回の『麦の海?』はかなり内容がリンクしているから、そのせいかな。

この本自体は、世間と隔離された全寮制の学校でのサスペンス。3月に始まり、3月で終わる”三月の国”。灰色の湿原の中にそびえる”青い丘”。そんな学校に2月に入ってきた理瀬。2月の転入生は学園を滅ぼすという伝説のせいか、どこか特別な存在である自分を感じ、落ち着かない理瀬。
そんな学園の中で次々と人が死んでいく。
閉ざされた学園の中での殺人事件。素性のわからない生徒たち。そして理瀬自体も何者なのか。
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ぶらんこ乗り
いしい しんじ
新潮社 2004-07
評価

by G-Tools , 2007/06/09




いしいしんじさんの本を読むのは初めて。
最近、読書ブログでこの平仮名だけの名前を度々見かけ、気になってたところ本屋で手に取った本がなんだか魅力的だったので、初読。

未熟な語り口と平仮名ばかりの文章に子供向け?と思いきや、おかしさあり、哀しさあり、優しさありでとても良かった。大人の童話みたい。

誰よりもぶらんこに上手く乗り、頭がよく、素敵なお話をたくさん書いた弟。そんな弟が残したノートを見つけ、そのノートを読みながら弟との日々が語られる。
まず、弟の書くお話がとても素敵。なんだか怖いような話もあるけれど、そもそも童話って結構怖い話多いし。
そして弟が残している挿絵もいい。お話は上手いのに、絵はこんなか!みたいな幼稚さがなんか弟の子どもらしさを唯一感じさせるようで、いい。
絵描きの母さんと、額縁を作る父さん。このおっとり両親もいい。
なんてたって、庭の木にブランコ作ってくれる父親はいい。
そして”指の音”。犬の名前。毛がほとんど抜けているお腹に人々のメッセージを載せて走り回る”指の音”。

テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学


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対岸の彼女
角田 光代
文藝春秋 2004-11-10
評価

by G-Tools , 2007/06/09




ご本人の直木賞に続き、旦那様が芥川賞を受賞しましたね。旦那さんも作家さんとは全く知りませんで。芥川賞合わないんだけど、どうなのかしら?伊藤たかみさんの本は。
とりあえず、奥様の受賞作から。
哀しい話じゃないのに、泣いてしまったのは何でだろう?『空中庭園』の時も感じた、この感覚。
思春期に感じた、心のトゲというか、些細な違和感や嫌悪感、罪悪感・・・そういった感情が生々しくよみがえるからなのか。
恐らく大勢の人が共感するポイントを描き出すことにものすごく長けた作家さんなんだろう。

結婚して会社を辞めて、専業主婦で子どもを育てている30過ぎの女性。親として公園デビューが上手くできず、引っ込み思案で友達を作れないわが子を見て、罪悪感や近親憎悪を抱く小夜子。そんな生活を抜け出したくて再就職をする。
再就職先の社長は同じ歳で同じ大学出身の独身女性の葵。自由奔放でくったくなく話してくれる葵に憧れ、次第に変わっていく小夜子。子どもを保育園に預け、家事もしっかりとこなしながら仕事に出る小夜子は、旦那との関係が次第にギスギスしてくる。小夜子が葵に引っ張られながら、どんどん進みそうになった矢先、葵との関係に亀裂が走る。
主婦と働く独身女、それぞれの立場と抱える悩み。

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まほろ駅前多田便利軒
三浦 しをん
文藝春秋 2006-03
評価

by G-Tools , 2007/06/09




直木賞受賞作。確かにこれが直木賞とはかなり意外。
でも私は好き。『月魚』に続き、男二人の不思議な友情。

東京郊外にある、まほろ市。この町で便利屋を生業にする多田。バツイチ独身1人暮らし。多田はある日、バス停で1人の男を拾ってしまう。高校の同級生だった行天だ。終バスが終わった冬のバス停に素足にサンダル姿で彼はいた。高校の時に変人として有名だった行天。高校の3年間で唯一「痛い」と一言だけ口にした行天。
そんな彼はうそのようにぺらぺらと話し、行天の家に転がり込んできた。成り行きで行天とともに便利屋業をすることになる多田の1年。

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空中庭園 通常版
小泉今日子 角田光代 豊田利晃
ポニーキャニオン 2006-05-26
評価

by G-Tools , 2007/06/09




これまた女性作家原作の映画化。
角田光代原作 『空中庭園』。 正直、観てられませんでした。
キャストはいい。
何がイヤかって、カメラワーク。今の厳しい放送基準にケンカ売ってんのか?っていうくらい、テレビではやらないような手法が満載。
オープニングからグルグル回転する景色に気持ち悪くなる。
三半規管が弱い私には耐え難い。
始まってからも、まわるまわる。ちょっと前の韓ドラか!っつうくらい回転多用。
こんな小手先の技術に気使うくらいなら、もっとロケハンに時間を費やせ!と言いたい。

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博士の愛した数式
寺尾聰 小川洋子 小泉堯史
角川エンタテインメント 2006-07-07
評価

by G-Tools , 2007/06/09




小川洋子原作の『博士の愛した数式』。とても大事な作品。すごく好きな原作だけに、楽しみでもあり、不安でもあったこの作品。
とりあえず及第点。キャストは成功かな。

原作では家政婦の杏子の主観だったから、大人になったルート(吉岡秀隆)の回想という形で始まった最初は違和感を覚えたけど、観ていくうちに、なるほどと思った。
数式は映画で説明するのが難しいのだ。そういう点で黒板と数学の先生になったルートは便利だ。難しい数式をわかりやすく説明してくれている。

こういう工夫だけでなく、原作の雰囲気をとても大切に作っている姿勢が伺えて、製作スタッフの原作に対する敬意と努力を感じた。その点ではとてもいい作品だと思う。よく作ってる。
それでもやっぱり、原作の良さを存分に表現できたかといえば、・・・なのである。

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猫島ハウスの騒動
若竹 七海
光文社 2006-07-21
評価

by G-Tools , 2007/06/09





人口は30人、住んでる猫は100匹を超えるという、「猫の楽園」通称・猫島。猫を観光の目玉にしているこの島で起きたひと夏の事件。のどかな夏の島で、お腹にナイフの刺さった猫のぬいぐるみが発見されるところから、事件は始まる。

とにかく、あちらこちらに猫が出てくるので猫好きはニンマリ。
島の派出所にもポリス猫DCがいて、フンフンと刑事とともに捜査に加わってたり、しかも一番真実に近づいてたりして、かわいい。
猫だけでなく、猫アレルギーの刑事とか、のんきな宮司とか、登場人物も愛嬌あり。ちょっとした描写にクスリとなります。

人は死んでるんだけど、のどかな小説になっているのは、やっぱり猫のせいか。
葉崎シリーズといえば、葉崎シリーズなので、『ヴィラ・マグノリアの殺人』とかと似たような雰囲気です。

とにかく、この島に行きたい!というのが、猫好きの感想です。
それにしても、結局、修学旅行で響子と虎鉄に何があったのか?気になる。

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ざらざら
川上 弘美
マガジンハウス 2006-07-20
評価

by G-Tools , 2007/06/09




生きていくって辛いけど、泣いたり、笑ったり、食べたり、寝たり、そういう風にして生きていくしかないんだなぁとしみじみしてしまう本。
元々、雑誌『クウネル』に掲載されている短編のせいか、食べ物がいっぱい出てくる。川上さんの本はいつもおいしそうな食べ物が書かれているけど、この本はその集大成っぽい。

読んでる時は幸せな気持ちになるけど、読んだそばから内容を忘れていってしまうのも、こういう本の特徴かも。天気のいい日に布団を干しながら、窓辺でウトウトしつつ読みたい感じの本でした。

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誘拐ラプソディー
荻原 浩
双葉社 2004-10
評価

by G-Tools , 2007/06/09




荻原さんが得意とする中年男のダメっぷりを愉快に描くコメディー。
ギャンブルで大金失って、借金を断られた雇用主を殴っちゃって、そのまま会社の車を盗って来てしまった前科者の秀吉。
この秀吉がひょんなことから、子どもの誘拐を企てたけど、その子どもがヤクザの親分の息子だったから、さぁ大変。

話は秀吉が自殺を図ろうとするところから始まる。もう首吊り、飛び降りと色々試すんだけど、死ぬ気がないから全部失敗しちゃう。桜の樹に吊り下がったら枝が折れるんじゃないか?なんてことを期待して、試しに枝にぶら下がって思いっきり体重かけて揺らして、まんまと枝を折ったり・・・秀吉のダメキャラがこの最初のシーンでしっかりと描かれている。


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