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八日目の蝉
角田 光代
中央公論新社 2007-03
評価

by G-Tools , 2008/04/30



良かった?。本当に角田さんの最高傑作になるんじゃないかと思う。なんだかあちらこちらで泣きながら読んでた。ぐわぁ?っと感情の波が押し寄せるわけじゃなくて、じわりじわりと胸をしめつけられる。ただ涙がながれてくる。哀しいとはちょっと違う、”切ない”だったり”愛おしい”だったり、そういう種類の感情に持っていかれる。久々に朝まで一気読み。

不倫相手の子どもを衝動的に誘拐してしまった希和子。子どものあまりのかわいさに抱く自分が親であるような錯覚、そんなわけないという自覚、その感情に揺れながら、ダメだとわかっていながら逃亡を続けてしまう。行き当たりばったりで逃げた月日の1章。そして誘拐された子どもが大学生になって回想するそれまでの人生の2章。

子どもを盗まれた夫婦にしてみれば当然彼女は罪人だ。誘拐された子どもにとってみても自分が安心して暮らせたはずの世界を奪った人間だ。だから彼女は「世界一悪い女」だ。でも、1章を読んでいると、希和子が子どもに感じている愛情があまりに切なくて、彼女を責められなくなってしまう。未来はないけど、この偽の親子ができるだけ長く一緒にいられればいいのに・・・なんて思ってしまう。
子どもの章でも、誘拐犯を恨む彼女に、そんなことはないんだよ、なんて言いたくなる。読者がストックホルム症候群にかけられちゃうようなもんだ。
うう、なんだか哀しいなぁ。この本、夫婦の側からの視点があっても面白かったかも、って思う。誘拐をはさんでの四者の心情。どの人も誰かを恨んで、自分を憎んで生きるんだろうなぁ。

読み終わった後、布団の中で余韻にひたりながらキャスティングを考えてみる。希和子は誰かな。永作博美?宮沢りえ?鈴木京香は年齢がイマイチだな。不倫相手の嫁は高岡早紀が合う。富田靖子も狂気な感じが合いそう。実際は西田尚美とかがやりそう。
きっと映画化されるね、これ。
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ゴッドスター
古川 日出男
新潮社 2007-11
評価

by G-Tools , 2008/04/29




私は古川さんの女語りが好きだなぁ。
今回も水際で話が加速。
ある日、交差点で男の子を拾った私。カリヲと名づけた男の子と“ママ”になった2人が新しい社会を形成していく話。
カリヲが言葉や標識や世界を吸収していく。そのカリヲの世界を通してカリヲのママも新しい世界と出会う。
たまらない疾走感です。
妊娠中の姉が子どももろとも轢かれて死んで、その時彼女の世界は壊れてしまった。一瞬にして、強制的に奪われる世界。だから、彼女がカリヲとイチから始めた生活はなんだかとても共感できる。これまでの世界秩序を崩してでも新しい世界を生きるこの親子は素敵だと思う。

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チーム・バチスタの栄光
海堂 尊
宝島社 2006-01
評価

by G-Tools , 2008/04/24




今さらながらですが、文庫になっていたので、ようやく手を出しました。売れるだけのことはあってエンタメ作品としてそれなりに面白い。田口先生と白鳥のキャラもいいし。今さらなので、ネタバレ気にせず書いちゃいます。未読の方は気をつけてください。
心臓バチスタ手術中に起こった連続術死。手術中に起きた死亡案件は、妥当な結果なのか、医療事故なのか、故意によるものなのか・・・内部調査に引っ張り出された愚痴外来の医師、田口。
後に派遣されてきた厚生労働省の役人、白鳥。彼らが引き出す関係者の人間性、隠された事実・・・

ま、読者が推理できる種類の謎解きではないですね。医療的なこともぼんやりとしかわからないしね。でも、その分、2人のキャラで引っ張ってくれるのはくれる。残念ながら白鳥のゴキブリキャラは奥田英朗の描く伊良部医師のように、しっかりといやぁな感じが伝わってくるんだけど、田口先生がイマイチつかめないのよね。
関係者たちとのやり取りはまあまあ面白いけど、最終的な展開がイマイチ。もうこんな世の中だから、殺しの動機とかって納得いかなくていいのかもしれないけど、小説はそうであって欲しくないな。特に医師による殺人を描くからには、何かもう少しため息つかせてほしいというか、感じるものを与えて欲しかったなぁ。
結局のところ、医師がその気になれば完全犯罪やりたい放題ですよ、としか聞こえない。人の命を助けることを目的としない医師。その存在はあまり考えたくないなぁ。
映画化されましたけど、どっちかっていうと、サスペンスドラマの域だと思う作品でした。

と、ここまで書いて海堂さんの経歴を拝見したところ、医師なんですね。そんでもって、この作品の謎解きのキーとなった死亡時画像診断(AI)を推奨されているそう。なるほど。この作家さんのメッセージはそこにあったんですね。ということは、いかに医療の現場で腑に落ちない死が存在しているのかを考えてしまう。ん?。これはエンタメ作品じゃなくて、彼のリアルな問題提起なのかしら。なるほどね。

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気になる人3人目は、野間口徹さん。
この方です⇒ ダックスープ公式プロフィール

えードラマ『SP』で初めて観ました。あまりの味わい深い顔に早速クレジットチェックしましたよ。
で、プロフィールを観てみると、ん?演劇顔ど真ん中なのに、コント集団出身!?コントかぁ、観てみたいなぁ。
大好きな加瀬亮くんともちょっと雰囲気が近い(?)かな。そうでもないか(笑)。
最近では、『サラリーマンNEO』にもちらっと出演していたり、私の守備範囲にチラチラとお目見えしてます。でも、既に奥さんとお子さんがいるようです。しょうがないですが、そうなると応援する気持ちが2割ぐらい減ります(笑)。はい、バカです。
でも、今度は舞台で観てみたいです。近くは『瞼の母』に出演だそうで、ん?とってないな。ケラともよくやっているようなので、その辺の路線で見られたらいいな。


さてさて、前に書いた福士誠治くん。最近検索数がすごいです。今クールはNHKで主役やります!
『オトコマエ!』です。しか?し、チェックしてたのに初回を見逃しました・・・(泣)
でも、でも?この間芝居観に行ったら、いたんですよ?!!福士くん。私は見逃しませんでしたよ。客の大半が某事務所のタレントを必死で探している中、私は一人で福士くんを見つけてうっとり。普通にかっこよかった。芝居がつまらなかった分、福士くんと会えて得しました。

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さくら (小学館文庫 に 17-2)
西 加奈子
小学館 2007-12-04
評価

by G-Tools , 2008/04/14




今さらですが、初読みの作家さんです。本屋で見かけるたびに平仮名3文字のタイトルが多いこの作家さん、気になっていたんですが、ようやくチャレンジ。何故に、表紙の写真は福山雅治なのだろう?そして古本屋で買った本は何故か、表紙が2枚重ねになっていました。この表紙の下には単行本版の表紙がかかっていました。これ標準?まさかね。

ストーリー的には読んだことのある感じの家族の再生物語でしたが、嫌いじゃないです。家族の設定もあり得ない感じでしたが、何て言うんでしょう、文章の進め方が嫌いじゃないです。かわいかったですよ。少女マンガっぽい。このまま岩館真理子あたりの漫画家さんの作品になってそうな感じです。漫画だったらきっと号泣です。

男前と美人の両親から生まれたスター性のあるお兄ちゃん、一(はじめ)。そして次男の僕、薫。さらに皆が振り返るような美人になる長女美貴。そして雌犬サクラ。誰もが羨む幸せいっぱいの5人+1匹の家族。でも、一の事故、そして死を境に崩壊した家族。その再生。
こうしてあらすじを描くと、本当によくある話になっちゃうけど、それを彼女独特の描写と愛情表現でなんとなく読んでいて幸せな気分になります。小説として稚拙な点は多々あるけれど、うん、嫌いじゃないです。他のも読んでみよう。

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ナイフ投げ師
スティーヴン・ミルハウザー 柴田 元幸
白水社 2008-01
評価

by G-Tools , 2008/04/06




面白いです。でも読むのが大変です。
短編集なのですが、全て何かを突き詰めていくと、最後は万人の理解を超えてしまうという話なんです。例えば、ナイフ投げ師だったり、人形職人だったり、遊園地のオーナーだったり、人々に何かを提供する人たちが、皆が楽しみ、欲しがるものをどんどん提供していくうちに、ある時、その極限にたどり着いてしまう。その世界は確かに極限なんだけど、それを楽しめる人、理解する人は少ない。何か、罪を犯しているような、見てはいけない深遠を覗いてしまったような、そういう気分にさせられてしまう。
そういう話が、わかりにくい(?)文章で描かれる。解説によれば、この言い回しこそ、そこに書かれていることを表している。ミルハウザー自身、そういう境地に達してしまっているのではないか、と。恐らく原文を読むのはとても大変なんでしょう。

描かれている話はとても面白い。『新自動人形劇場』や『協会の夢』が好き。
人々がいつ来ても驚き、楽しめる百貨店を目指す協会。協会がどんな組織なのか、分からないけど、この百貨店はハンパない。地上14階、地下4階(だっけか?)あって、毎日どこかが新しくなってる。売ってるものもハンパない。滝とか遺跡を売ってる(笑)。とんでもない。

何かに思いを馳せる。強く焦がれる。そういう人の想いを描いている作品ともいえる。人の欲求は際限ないから、それに答えようとするとこんな世界になるんだなぁっと。
面白い作家さんでした。翻訳者が岸本佐知子か柴田元幸っていうところからも、変わり者の作家さんだろうと予想できますね(笑)。

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あ?いつの間にか桜が咲いてる?
なんで桜って忙しいシーズンに咲くのかなぁ。もっと落ち着いて眺めたいのに、毎年気づいたら散ってるんだよなぁ。

あ?疲れた。。。
俗に言う中間管理職というものの辛さに うぁ?!!!と叫びたくなる時がたまにある。下の奴らはいつでも誰かがなんとかしてくれると思って、持ってる力の6割ぐらいで仕事するし、「すいません」で万事が片付くと思ってやがる。
上の奴らは管理がなってないだの、面倒もっとみろだの、現実の3割ぐらいを見てえらそうにぬかす。結局は上の人は下に、下の人は上に頼ってることがいっぱいで、真ん中はどこにも頼れず孤独な戦いを強いられるのよね。この思いは中間同士でしかわかりあえない。真ん中組でも作りたいよ。集まる度にひどい酔い方するんだろうな(笑)
それに年々、若い社員の能力が低下していて苦労が耐えない。気概がなきゃ続かない仕事なのに、何がしたくて入ってきたのかわかんないヤツ多いし。「わかりません」と言う言葉を恥とも思わず平気で口にするし。
ええもう、愚痴ですよ、愚痴。深夜3時にどうにもならないやりきれなさをブログに打ってるんですよ。毎日切れすぎてて自分がひどく醜くなってるんじゃないかと怖くて仕方がないのさ。でも切れずにいられないのよ。
ああ、心の平穏が欲しい・・・


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