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ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)
Michael Chabon
新潮社 2009-04-25
評価

by G-Tools , 2010/01/27




結構売れている海外ミステリー。
故郷を求めるユダヤ教徒、チェス、そんななんともとっつきにくいアイテムを軸に展開される。

舞台は、アラスカにあるユダヤ教徒のための特別区シトカ。
アメリカから一時的に許可を得て住んでいるシトカのユダヤ教徒たち。
しかし、近い将来シトカはアメリカに”復帰”する。
街の人々は、どこへ行ったらいいのか?
そんな将来への不安、自分たちの国を持たないユダヤ教徒たちの恒久的な不満が蔓延するシトカで一人のユダヤの若者が殺された。この殺人事件とシトカで始まっていた陰謀が絶妙に絡み合い、宗教と政治とに翻弄されるユダヤ人の刑事たち。

よく作られた作品です。いや?本当にこういう土地があるんじゃないかと思うほど、宗教問題や国勢を上手く取り込んでいて、読ませます。チェスにも明るくないし、ユダヤの歴史もあまり詳しくないので、分かりにくいところは多々あれど、刑事のキャラクターや描写が面白くて読めますね。ユダヤ移民とインディアンとの関係性や、アメリカの介入、様々な立場の人が絡んで、アラスカの小さな町を舞台にエライことが起きてますよ。
私は、主役のマイヤーよりも相棒のベルコのキャラが好き。ユダヤとインディアンの間に生まれた大男。大雑把な外見に反して複雑な彼のアイデンティティーが魅力的。

この作品、コーエン兄弟による映画化が決定しているらしい。
結構楽しみです。

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僕僕先生 (新潮文庫)
新潮社 2009-03-28
評価

by G-Tools , 2010/01/09




『しゃばけ』、『守り人シリーズ』と並んで、新潮社のファンタジーノベルズで括られていたので、読んでみました。何より、しゃばけ風な挿絵のかわいさにひかれて。

中国・唐の時代、ふとしたきっかけで仙人の弟子になることになったニート青年。仙人が美しい少女だったからなのか、はたまたそれが運命だったからなのか。それまで親の財産で生きていけばいいと働かず、毎日を無為に過ごしていた王弁が、仙人とともに旅に出ることに。
ただの人である青年と、雲にのったり、壁をするぬけたりできるかわいい仙人の二人旅。密かな恋心を育てつつ進む二人の旅路は、なんだか中学生の恋愛を見るよう。

しゃばけの世界に心酔しすぎているせいなのか、あんまりこの世界観に惹かれなかったな。
仙人の技や、仙界の住人たちのキャラクターにそこまで引き込まれなかったのと、僕僕(仙人)と王弁の恋心がなんか居心地が悪くて。
ちょっと物語がゆるいというか、ダラッと展開する感あり。そのゆるさをよしとする人もいるとは思うけど。世界が確立されている中でのゆるさだと心地いいんだけど、イマイチこの世界観がしっくりと来ていなかったので、ゆるいまま終わってしまったように感じた。
ファンタジーテイストなのに、妙にスキンシップがあるのが気持ち悪いのかもね。
続編が出ているようなので、こちらがもっとストーリー性のある話だといいかな。


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つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)
筑摩書房 2005-11
評価

by G-Tools , 2010/01/08




初めて読む作家さんです。
不思議な雰囲気の本でした。
日本のどこかにあるようなさびれた街を描いているんだけど、どこか外国みたいな雰囲気が漂っていて、いい感じです。
風が吹きすさぶ交差点に立つ一軒の食堂。オムライス、シチュー、クロケット(コロッケ)、昔ながらの洋食を出す店。雨を降らす研究をしている主人公の先生。帽子屋さん。女優志望の女。果物屋のせがれ。古本屋の主人。そんな街の人々が食堂に集う。馴れ合うわけでもなく、無視するわけでもなく、絶妙な距離感で集う人たち。

何か特別なことが起きる訳ではないけど、ふと知らない街に迷い込んでしまったような感覚を味わえる。どうやらシリーズで出ているようなので、また読んでみよう。

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風が強く吹いている (新潮文庫 み 34-8)
新潮社 2009-06-27
評価

by G-Tools , 2010/01/07




箱根を目指す陸上部の大学生たちの小説を、2010年の箱根駅伝と同時進行で読みました。
理想と現実を味わうようで、なかなかに良かったです。
現実は小説のように簡単じゃないと、リアル映像を見ながら思い、実際に走る学生を見ながら、ああ彼らもまた毎日毎日走って、個々の才能の差やらと戦いながらも自らの走りを研磨しているんだなぁとため息がでる。
小説の中のランナーも、実際に走っていたランナーも、どちらもとても輝いていました。

この本を読む前から、箱根駅伝を観てはいたけど、ルールとか全然詳しく知らなかったから、今年はウラの模様も色々と想像しながら観れて楽しかったなぁ。
下りの6区の大変さを小説で知っていたから、転んでしまった中大の生徒に「仕方ないよ」と今まで以上に同情できたし、タスキをつなげなかった亜細亜大の生徒の思いが胸にしみて、泣けました。

同じメンバーで走れるのは一回だけ。10人に回す襷。そして、次の代へと回す襷。
そういう諸々があるから、箱根駅伝は毎年毎年が面白いんだと納得。

小説ももちろん面白かったんだけど、5区の怪物、東海大の柏原くんが今年の駅伝の全てを持っていってしまった。いやいや彼の走りはすごすぎるよね。去年も驚いたけど、今年もすごかったわ?
寛政大の神童はヘロヘロだったのに。。。
そうそう。東海大の選手は60人ほどいるそう。すごいね・・・これが現実だね。

恐らく真剣に駅伝に取り組んでいる学生諸君には、きれいごとすぎる内容だと思う。でも、走ることを大の苦手として、長距離なんて拷問としか思えない私のような人間が、「走ってみたい!」と思う、それほど走ることがイキイキと描かれていた本。どんなに苦しくてもその先には何かがあるんじゃないかと、そんな期待を抱かせてくれました。
難しいことはひとつも描かれていない、あ?しをんさんは箱根駅伝好きなんだなぁと素直に伝わってくる本でした。そして、やっぱりBL好きなしをんさんらしい世界観でもあるとチラッと思う(笑)。

あ?楽しかった。10区がやってくるのがなんだか寂しかった。走り終わらないで欲しいと思ってしまった。10人の生徒も素敵だったけど、ニラが可愛かったね。なんで犬猫の描写はあんなにも癒されるんだろう。

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