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カツラ美容室別室
河出書房新社 2007-12-07
評価

by G-Tools , 2010/05/28





※2010年8月24日訂正
 初ナオコーラじゃなかった!!自分でブログを見ていて気づく。
 う?ん、読んだことすら忘れてた。
 これだから、たまに持ってる本買っちゃったりするんだよね・・・



初ナオコーラ。
う?ん・・・
感想書けないなぁ、これ。

で?っていう・・・感じ。何も心に触れてこない。
結局、何が言いたいのか、私は受け取れなかったなぁ、申し訳ないけど。

カツラの美容師桂さんとか、梅田さんとか、キャラもそれなりに面白そうな人物は出てくるんだけど、人間模様がなんとも退屈。ある所に○○という美容室があって、そこには○○さんという人や××さんという人がいました。っていうだけのことだった気がする。
そもそもこれって小説なのだろうか?
なんか、大衆性を感じなかったな。
多くの人が読んで、感じて、思う。そういう風に書かれているのが小説だと思ってたんだけど、そういう目的をなんだか感じられない物語でしたね。

行間のゆるさが、ブログみたい。
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オー!ファーザー
新潮社 2010-03
評価

by G-Tools , 2010/05/24




これぞ伊坂ワールド!!面白かった?
久々に伊坂さんらしい作品でした。
というのも、かなり前に書いていた物語の単行本化だそうで。
本人があとがきでも述べていたけど、彼の”得意分野”であり、初期の作風であるといえる一冊。
最近の作品も嫌いじゃないけど、やっぱりこのヒーローイズムと軽快な展開は楽しいわ。
しかも、今まで一番気持ちよく読める一冊じゃないかと思う。

4人の父親を持ち、なんだか何でもできちゃう鼻持ちならない高校生の由紀夫。
妙にまっすぐな友人たちのせいで、色々なトラブルに巻き込まれていく。
ギャンブル好きの鷹、超モテ男の葵、いかつい中学教師の勲、インテリの悟。
四者四様の父親に囲まれ、親の庇護の下から、歩き始めるお年頃。
大人の社会を垣間見たとき、由紀夫は父親たちの愛を知る。


洒落た文章、モテる男、音楽のスパイス、そして伏線。
伊坂アイテム満載です。
きっと思うところあって、最近では得意技のあれやこれやを禁じ手にしているのでしょう。
でも、いろんな作品があっていいと思うんだけどな。
『あるキング』みたいな作品も、今度みたいな作品も、どっちも描いて欲しいな。
「あ?面白かった」っていうのが、伊坂幸太郎の本の感想として一番だと思う。
だから、黒澤ストーリーをお願いします・・・



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ミーナの行進 (中公文庫)
中央公論新社 2009-06
評価

by G-Tools , 2010/05/20




幼い頃に体験した夢のような日々。
短かかったからこそ、鮮明に記憶に残る一時。
一人の少女が体験した特別な一年を描いた物語。

のっけから哀しみをはらんだ文章だったので、何かあるのではないかと身構えながら読んでしまったが、あったのは、過ぎ去りし日への郷愁と哀切だった。

親元を離れ、親戚宅へと預けられることになった中学生の朋子。
息をのむような大豪邸に、親の心配などよそに、夢のような日々が始まる。
飲料会社の社長である伯父さんの家は芦屋の一等地にあり、ドイツ人の血をひく伯父さんは俳優のようにかっこよく、颯爽とベンツを乗りこなす。ドイツ人のローザおばあちゃん、伯母さん、従妹のミーナ。食事担当の米田さんと、庭師の小林さん。そしてペットのカバのポチ子。

観るものも、食べるものも、すべて一流。満たされたように見える家だけど、長く家をあける伯父さん、留学中のお兄さん、家ではお酒を飲んでいるだけの伯母さんなど、足りないものもいっぱいあるミーナの家。
そんなミーナは喘息もちで弱い体ながらも、毅然とすごしている。ポチ子の背中に乗って通学し、小学生とは思えない読書量を誇り、そして、とてもキレイにマッチが擦れる。

描かれているのは朋子とミーナの素敵な一年なのに、
なんで、哀しい気持ちになったのか?
この家の人たちはみな穏やかで優しいのだけど、みんな何か哀しみを抱えているからなのか。
長いこと国に帰っていないローザおばあちゃん。
家族を持たず、生涯をこの家にささげた米田さん。
伯父さんからの愛を逃してしまった伯母さん。
そして健康な体と健全な家族をもてなかったミーナ。
そんな家族のゆがみが朋子には見えていた。
何とかしてあげたいという思いを控えめに感じている朋子の思いが哀しい気持ちを伝えてきたのかも。
なんとも密やかでつつましい物語でした。

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まるで『ライフ・イズ・ビューティフル』を観ているかのような収容所の風景。
食料もなく、自由な思想もなく、権力という名の暴力に支配される生活。
ただ、これはかつてそういうことがあったという過去の話ではない。
今、この時間にも、北朝鮮で起きているであろう情景なのだ。
その現実に、カラダの芯が冷える。


病気の妻に食べるものと薬を与えたい。
ただそれだけの目的で、国を出なくてはいけなかったヨンス。
命がけの脱北。
中国に入り公安に追われ、ドイツの大使館に逃げ込み、脱北者として韓国へ。
ただ食べ物と薬を手に入れたいだけだったのに、国と家族からどんどん遠のいていくヨンス。その間、国に残された妻と子の生活は・・・。


劇中、大使館に逃げ込むシーンがある。
そういえば、数年前に子を抱いた母親が必死に大使館に逃げ込むニュースがあった。”脱北者”という言葉が一斉に世に広まった。
でも、そんなことをすっかり忘れてしまっていた。
そうだった。あの頃と変わらず北朝鮮はあり続けているのだ。
ここ数年で、韓国のエンタメは私の日常になっていて、なんだか知ったような気になっていた。けれど、日本人が足繁く通っている韓国の町中に、ヨンスのように国に帰れず、家族に会えず、断腸の思いで暮らしている北の人間がいることを一体どれくらいの人が気づいているだろう。
北と南が分断された哀しみを抱えて暮らしている人たちがどれほどいるのだろう。
のほほんと生きる自分たちに冷水をあびせるような、強い思いのある映画でした。
一般市民の自分たちに出来ることなんて何もないかもしれない。
でも、北朝鮮に生きる人たちにはできないことが、こちら側にいる人間にはできるのかもしれない。


―およそ人に関わることで、無関係なことなど何もない―


昔読んだ本にあった一文。
そういうことなんだ。何も出来なくても、せめて映画を観て欲しいと思う。
そのために作った映画だろうから。
ストーリーもさることながら、映像も素晴らしい。


ヨンスの息子、ジュニが一人モンゴルの地を踏むシーン。
あんなにも哀しくキレイな夕暮れはない。
絶望という言葉を画にするなら、きっとこの砂漠のシーンだろう。
あまりに広大で、あまりに孤独なモンゴルの砂漠。
ジュニの気持ちを思うだけで、涙が止まらない。

⇒⇒ クロッシング公式HP




テーマ:最近見た映画 - ジャンル:映画


森見先生の小説が、アニメ化されてます。
フジテレビのノイタミナ枠です。 ⇒公式HP  ⇒自分の本の感想

どんなものになっているのか、ドキドキしながら見てみたら、まぁなんていうことでしょう!!(←改造計画風に)
なんてクオリティーの高いアニメ
原作では、どうしても意固地、いや偏狂的?、ぴたりとした単語が浮かばないけど、すごく狭い世界のミクロな思考回路が、ビジュアル化されたことで、それはもう素敵な世界になっています!
驚きました。ナレーターさん然り、アニメーターの方もカットの多さにげんなりしているんではないかしら、と思うほど、それはもう細かく丁寧に作られているんです。

ん?素敵 
大好きな上田誠さんが脚本で入っているだけのことはある!
ああ、こういう素敵なアニメが作られるから、しかも深夜の30分枠なのに、日本って好き!
ノイタミナはいつもいつも、クオリティーの高いアニメを提供してくれて、本当この時ばかりはフジテレビ様様です。

正直言うと、原作よりアニメの方が私は好きです
森見さん、ごめんなさい・・・

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感応連鎖
講談社 2010-02-20
評価

by G-Tools , 2010/05/17




やぁ?面白かったわ。
敬愛する書評家、豊崎ねえさんが絶賛していただけありました!
なんか、帯には”肥満少女が蝶に変身するまで?”うんぬんということが書いてあったんだけど、そういうありがちなシンデレラストーリー、もしくはBCストーリー(ビューティーコロシアムね)と思ってはもったいない!!
そこではないのだよ!この本の面白さはまさに、タイトルどおり!
思春期の少女たちの、その繊細な少女性と精神世界が微妙に”感応”して、”連鎖”していく、その構成が面白い!

人名ごとに章立てされていて、つながりを持った登場人物たちがどういう風に感応、影響していくか、それぞれの内面が描かれる。
始まりの章では、墨川節子。節子を「セシルちゃぁ?ん」と呼ぶ、超夢見がちな母の元で、すくすくと巨大化した少女は、自分を肥満たらしめているものについて日々考察を重ねている。そして、”デブ”である自分のキャラクター、ボジションを見極め、常に場に合うよう”デブ”があるべき姿を演じている賢い少女である。
そんな彼女は、高校にあがり、やけに勘のいいやせぎすの少女・佐藤絵理香と、彼女の母の理想である「夢の娘」を具現化したような少女・島田由希子に出会う。
ここから、連鎖が始まっていく。

節子は、島田由希子を夢の娘として完成させるために恋をさせようと考える。その相手に選んだのは、担任の秋澤。
そして第二章「秋澤初美」。担任秋澤の奥さんが主役。幼い頃に持ってしまった歪んだ思考と嗜好。夫の浮気を常に疑っている初美。その初美が秋澤の不貞に気づいた時、現われたのは、島田ではなく佐藤絵理香だった。
第三章「佐藤絵理香」。生まれた頃から、人の思念が単語で入ってきてしまう特殊な能力を持つ。全く喜ばれないその能力のせいで、性格がひねてしまっている絵理香。節子という自分を崇めてくれる親友もでき、さらに彼氏もできて幸せな日々のなかで、唯一島田由希子が邪魔だった。彼女をおとしめようと、わざわざ担任宅までおしかけてみたが・・・
そしてラストは「新村由希子」。大人になった島田由希子の章。

こうして、女子高のひとつのクラスの中で起きていた少女たちの密やかな人間関係と目論見が明らかになる。
登場人物ごとの視点で描かれ、それぞれの証言から事件の全貌が明らかになるという形のミステリーはまぁまぁあります。構成としては、そういうことなんだけど、この本は、登場人物が少女であり、少女特有の感度の良さ、浅はかさ、そんなアイテムが効いている。また、それぞれの思考がひとつの個性として完成しているから、章が進むほどに読み応えがあって、どんどんはまっていきます。


女の妄想や、少女の願望、社会において求められる女性像・・・
人は、あらゆる周囲の人の希望や理想を受けて育つ。
そういった意識、無意識問わず、人が他人に対して感じる、その人のイメージをいかに自身が影響されているか。そういうことになるほどなって思う。だから、環境って大切なんだな。
蛾になるか、蝶になるか、それはやっぱり素質+育児環境ってことなのかな。
ブラックなユーモアも効いていて、ラストもピリリとしていて、私は好き、こういう本。

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みんな元気。
新潮社 2004-10-28
評価

by G-Tools , 2010/05/11




久々に舞城さんの本?
これは好きな方だわ。。
古本屋で手にして、パラリとめくったら、止まらない気配。
これはいいかも・・・と思ってお持ち帰りしました。

短編集ですが、表題作が一番よかった。あとトトロの話。
あとタイトルごとに入る舞城さんの挿絵が素敵。

訳わかんない感じのストーリーは相変わらずだけど、これはかなりわかりやすい部類だと思う。
なんだかいいたいことも、めぐりめぐって伝わってくるし、舞城ワールドが気持ちいい。

表題作なんて、ある竜巻の日に、空飛ぶ一家がやってきて、勝手に家族を交換してしまう話なんだけど、なんじゃそりゃ?!って敬遠せずに読むと、なかなかに楽しい。舞城さんの独特な文体から、一生懸命な家族たちが浮き彫りになってるし、なんだかちょっとホロリとしてしまったりする。
他の短編も、家族の話が多かったかな。
どんなにわけわからんくても、そばに理解者がいるっていいよな?って思う話とか。

この本を読んで思ったのは、舞城さんの頭の中のこと。
いいこととか、やなこととか、哀しいこととか、色んな世の中への思いが頭の中にうわ?って、それこそ竜巻のように回っていて、そのうずまきから糸の先端を引っ張り出して、ピラピラピラ?ってやってるかのように、言葉が出てきてる感じがする。
そんで、その渦巻きがこっち側にきてるときは、めっちゃ共感するし、向こう側の渦巻きのときは、ちんぷんかんぷんだし、みたいな。そういう距離感を感じる。
古川日出男の本が、疾走小説なら、舞城王太郎の本は、渦巻き小説なのだ。
どっちも勢いがあって好き。

久々に舞城ワールド堪能。面白かった。




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