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観て来ました。『?琉球ロマネスク?テンペスト』
文庫にして4冊分の物語を3時間弱にするのは、
難しかろうなと思っていましたが、
脚本が結構変わっていましたね。

まず孫寧音が、宦官じゃなかったし、
父親の死とか、雅博との出会いとか、
人物の関係図を壊さないようにわかりやすく脚色されていました。

朝薫が老けてる!ことはちょっと気になりましたが、
安田顕さんは大好きなので、よしとする(笑)。

あと、もうひとりの目当てが福士誠治くんだったのですが(写真右から2番目)、
まさかの真鶴の兄役だったので、なかなか気づきませんでした!
後半からは、目をさらにして追って観ましたよ。
女形をやるなんてかなり意外でした。
良かった!良かったけど、やっぱり雅博役を観てみたかった・・残念。

今回は、雅博役の山本耕治さんも良かったですが、
やはり存在感、上手さで生瀬さんが一等賞ですね。
聞得大君という国の凶事を司る権力を持つ巫女の役で、
原作ではこれでもかってくらいに没落させられる役どころ。
没落とともに人間らしさがどんどんむき出しになっていって
、最後は、寧音と同じくらい琉球を想う役だった。
それを演じる生瀬さん、3枚目の妖怪みたいなキャラから、
クライマックスではしっかりとその悲哀を魅せてもらいました。
思わず感動してしまった。さすが!のひと言。

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おぱらばん
堀江 敏幸
青土社 1998-07
評価

by G-Tools , 2011/02/17




読み終わってから気づく。これエッセイだな。
なんでこれ買ったんだろう。私エッセイ読まない派なのに。

でも、堀江さんは小説でもエッセイでも文章の雰囲気が同じなので、
読みやすかった。
滞在していたフランスの街中の情景や出会いが、記憶にある書物、
映画の話などと交錯して、小説のように雰囲気のあるお話になっています。

自分が歩いたところが、描写されているとなんともいえない気分になるもんですよね。
ノスタルジックというか、ちょっとくすぐったい感じの、ね。

ああ、旅したい。

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水域(上) (アフタヌーンKC)
漆原 友紀
講談社 2011-01-21
評価

by G-Tools , 2011/02/10




『蟲師』の作家さん、久しぶりでした。
めちゃ泣きました。
参った、参った。
やっぱり、漫画って直接来るな、涙腺に。
たまたま本屋でみつけたので、内容を全く知らずに読み始め、
上巻の中ほどから、泣きっぱなし(笑)。

ダムに沈んだ村にまつわる不思議な話。
正直、これまで現実で故郷がダムに沈むっていう話を聞いても
それほど関心を持ったことがなかった。
でも、これを読んで、そうか、そういうことか。
と改めて村人たちの気持ちを想うことができた気がする。


滝にもぐったまま行方知れずとなってしまった息子を持つ
一家が、村を離れられなかったのは当然のこと。
様々な想いがダムの底に眠っているのだ。
普段は水中に隠されている、そういう想いがダムが干上がることで
徐々に見えてくる。

”想い”が水を通して、現世と異世界を交錯する。
時も場所も離れたところの人たちが、出会う。
その邂逅は、留まっていた人たちの新しい一歩となり、
堰から流れ出す水は、新たな生活へと誘う。


滝からほとばしる水しぶき、豊かな水源、
荒くれる濁流、澱んだ緑色の溜まり・・・
どれも同じ水なのに、こうも姿を変えるのか。
水って不思議。
漆原さんの作品には不可欠な存在かも。





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体の贈り物
レベッカ・ブラウン 柴田 元幸
マガジンハウス 2001-02
評価

by G-Tools , 2011/02/08




いろんなことを想う本。


エイズ患者たちのケアをしている女性が綴る患者達の末期。

「○○の贈り物」というタイトルがついて、短く章立てされているので、
ひとりの患者にものすごい思い入れがあったり、ドラマがあったりというものではない。
ただ淡々と、彼女が立ち会った人々の死に際を描く。
そこには感傷的な哀しみも憐れみもなく、死に囲まれた彼女の生活と
死を目の前にした人々の様子がある。
ひとりで数人のケアをしている彼女が保つ患者との距離感が
リアルに描かれているように思う。

感情を込めていたら、到底できない仕事だと思う。
ただ死を待つ人たちに明るく接し、友人のように振舞いつつも
手袋を欠かせない触れあい。
昨日は元気だったのに、今日はもう・・・
そんな毎日を送る彼女が、徐々に気持ちを弱らせていく様が
とても人間らしくて、胸にくる。


ただの病気ものの、お涙頂戴小説と思うなかれ。
そんなものじゃないから。
実際、私は一滴の涙も流さなかった。
彼女が綴るこの小説は、人が死ぬということのリアル、
それは昨日までいた誰かが今日はいない、という事実、
そして自分の知る大事な人が病気になるという衝撃を
すごくすごく慎ましく発信する。
この、さざ波程度の感情の揺れが読者にどう届くか。

号泣はなくても、胸がキュッと痛む。
そして、自分の死に際を想う。
私は誰かに何かを贈れているだろうか、そして何かを受け取っているだろうか。
贈り贈られの人生を歩めているだろうか・・・


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いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)
ミランダ・ジュライ 岸本佐知子
新潮社 2010-08-31
評価

by G-Tools , 2011/02/05




これまたいい本でした。
16の物語が入っているんだけど、タイトルがどれもいいんだなぁ。
岸本さんの訳がいいっていうのもあるだろうし。
読み終わった後に、改めてこの表題もいい!と思う。

中にはちょっと前に読んだ『変愛小説集?』に入っている短編もある。
この作家さんは映画監督でもあるそうで、どうりで描写がすごく映像的だなと納得。
それにしても、このキレイな作家。映画もそこそこ成功している女性監督が
なぜにこんなにも人の孤独について描けるのだ!

なんか、みんな幸せそうに見えるけど本当はそうでもないの?
っとちょっと安心してしまうような、
自分だけが感じていた孤独が全世界共通の不安なのかと、
ビックリするような、ホッとするような、それでいて寂しいような・・・
結論として、めちゃめちゃ共感できて胸にきたってことだな。

ハッとするような文章があちらこちらにあって、
特に自分のことを他人を愛せない欠陥品だと思っている私にズバンときたのが、

「階段の男(The Man on the Stairs)」の中の?

みんなこの世界で自分は一人ぼっちで、自分以外は全員がすごく愛し合っているような気がしているけど、でもそうじゃない。
本当はみんな、お互いのことなんかたいして好きじゃないのだ。友だち関係だってそうだ。


と、今ある人間関係が本物でなくて、いつか本物の友だちだとか恋人だとかが現れるような気になっていたことに気づく心情を描写しているところなんて、もう・・・ああ、と。嗚呼、とうめいてしまう。
そうか、みんな孤独やら、うまくいかない人生やらと対峙しているのか・・・

あと、タイトル・内容ともに良かったのが、

「何も必要としない何か(something That Needs Nothing)」

これ、タイトル読んだだけで、私それになりたい!と思ってしまったもん。
何も必要とせずに生きていられたらどんなに楽だろう!
誰にも必要とされない誰かであることの辛さを乗り越えるには、
何も必要としない何かであればいいんじゃないかと。。
そんな風にタイトルだけで、ぶわーっと私の思考は広がっていった。
内容は、私ほど後ろ向きじゃなくて、新しい世界に気づく少女の話だったけど。

そんな感じで、自分の内面と行ったり来たりして読んだ。
どこにも自分の居場所がないと感じている方は是非一読を。

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