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Story Seller (新潮文庫)
新潮社ストーリーセラー編集部
新潮社 2009-01-28
評価

by G-Tools , 2011/11/28



お得なアンソロジー。
伊坂幸太郎、有川浩、道尾秀介、米沢穂信などなど作家の並びを見てもお得感いっぱい。
ブックオフで1,2,3と一気に入手。

しょっぱな、らしさ全開の伊坂幸太郎に郷愁を感じ、あ~やっぱりこの人は殺し屋の話を書いている時が一番輝いている気がするとしみじみ。
そして、有川浩の文章に鳥肌がとまらない。クサい、クサすぎる・・・
『阪急電車』しか読んだことのないこの作家さん。
確かにあれも軽かったけど、まさかこんなにも少女マンガ的な文章を書いているとは・・・一種の衝撃でした。ストーリーはキライじゃないんですが、描写がもう・・・ゾワゾワ~って。
乙女じゃないので、ちょっときつかった。

その他、それぞれ作家さんがその人らしい物語を寄せています。
今回初めて読む作家さんがあまりいなかったので、発見!!的な出会いはなかったけど、
普段あまり長篇に手を出さない方々の本をこういう感じで読めるのは、とてもいい。

アンソロジーを作ってくれる出版社の皆さん、いつもありがとうございます。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


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アライバル
ショーン・タン 小林 美幸
河出書房新社 2011-03-23
評価

by G-Tools , 2011/11/24



震災のちょっとあと、twitterでこの本を薦めている人を多く見かけた。
そして、MX「5時に夢中サタデー」の中で宇多丸さんがお薦めして、
図らずもその裏でTBSの「ブランチ」にて紹介されるという小さな奇跡を起こした本(笑)。

これは絵本です。

人が流れていく様。流れ着いた様。
そういう世界のあちこちで起きていることを描いた絵本。

不穏な空気に包まれる町。
その町に妻と娘を置いて異国の地へと向かう男性。
見たことのない生き物、文字、食べ物。
新しい世界に降り立ち、寝起きをし、仕事をし、人と出会う。

言葉がなくても、男性の心細さや哀しみや喜びがひしっと伝わる本。

とても雰囲気のある絵なので、
私はスケールを大きくしてこの世界に浸りたいと思った。
一枚一枚を壁に描いて、歩いて観て回れるような展覧会とかにならんかな?
そしたら、体中で感じられる気がするな。


物語の中にひとつだけ日本語を見つけた。
”勇”という文字。大きな建物の壁面に書いてあったけど、
なんでこの文字を選んだのかな?

いろんな国から色々な事情を抱えて、この国(街?)へたどり着いた人々。
この場所だけは、永く平和であるといいなと願ってしまう。
どこから来ようとも、人が人を想って生きている所は
安全で平穏に生きられる場所であって欲しい。

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舟を編む
三浦 しをん
光文社 2011-09-17
評価

by G-Tools , 2011/11/22




面白かった!こういう本大好き。

辞書作りに携わる人たちの物語。
言われるまでもなく、辞書作りって大変なんだろうなとは思ってたけど
それを具体的に教えてもらった感じ。
言葉の選定だけでなく、紙質にもこだわりがあって、
(言われてみれば、安い辞書は裏移りしていて読みにくい)
出来上がっているんだなぁと。

確かに、日々言葉は生まれ、変化し、衰退している。
辞書を作っている間にもその変化は起きているわけで、
そう思うと本当に果てしない作業なんだろうなと思う。

でも、言葉を愛し、辞書を愛している人とたちの熱がすごく心地よくて
やっぱり辞書っていいよね~と頷いてしまう。

どうしても電子辞書になじめなくて、いまだに紙の辞書を手放せないでいる
私みたいな人間、本読みには多いだろうな。
しかも、「好きな辞書は何ですか?」なんていう質問にも答えられてしまう(笑)。
ちなみに、「新明解国語辞典」と「ジーニアスの英和辞典」が好き。


物語の締めくくり、辞書が出来上がったときの文章が良かった。
これぞ表題だったと思うんだけど、過去の欠片を集めて、未来へ進む舟を編むと
いうような(すいません、全くうろ覚え)ことが書かれていたんだけど、
じ~んときました。
ああ、私も何か舟を編まねば・・・と焦燥感に駆られました。

しをんさんの中で、かなり好きな一作となりました。

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オレンジだけが果物じゃない (白水Uブックス176)
ジャネット ウィンターソン 岸本 佐知子
白水社 2011-09-08
評価

by G-Tools , 2011/11/19




結構前に読み終わっていて書き忘れていたので、うろ覚え。
でも、面白かったのは覚えている!

ジャネット・ウィンターソンは『灯台守の話』しか読んだことがないんだけど、
岸本佐知子さんの訳とあっては読まねば!

狂信的なキリスト教徒の母親に育てられた作者の半自伝的小説。
マリアの処女受胎にあやかって、養子をもらい伝道師にすべく娘を育てた母。
少女にとって母親と教会は絶対でありすべてだった。
教会が正しく清く(聖く)、それ以外のものは罰当たりで穢れていた。
その内側で保護され、信じていられるうちは幸せだったジャネット。
しかし、成長するにつれ教えでは説明できない出来事や感情があることに気づく。
極めつけは、ジャネットが女の子に恋をしたことだ。
もちろん、宗教的にはご法度だ。
悪魔扱いされ、ついには教会と母と決別する。

そんな彼女の半生がシニカルな視点で描かれている。
神まっしぐらな母親や教会の信者たち、
自分の偏った思考を理解してくれない学校の人たち、
その齟齬の描写がかなり面白い。

刺繍の授業では、同級生が「ママへ愛をこめて」と縫うところ、
ジャネットは「夏はもはや終わりぬ されど我らはいまだ救われず」なんて
縫って先生にいやな顔をされたり・・・
爆笑したのは、刺繍の創作コンテストに出したジャネットの作品。
黒の糸で、<地獄に落ちて泣き叫ぶ不信心者たちのイメージ図>を刺繍したが、
家庭科の先生には「汚らしいシミ」と言われてしまう。
是非、映像で見たい(笑)

そんな学校になじめないジャネットのことを先生は
「宗教に偏りすぎている」と母に手紙を書くが、
それを見た母はほくそ笑み、ご褒美をくれた。
「選ばれし者は孤独なんだよ」と。

そんな風に、母・教会と社会との対比が随所にあって面白い。
そういう話とともに聖書の話が織り交ぜてあって、
そのリンクもとても面白い。

これは、是非読んで欲しい。

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