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プラネタリウムのふたご
いしい しんじ
講談社 2006-10-14
評価

by G-Tools , 2007/06/08




いいなぁ、この本。しゅてき(のだめ風)。
やさしい。暖かい。切ない。
もう何年も行ってないけど、プラネタリウムが恋しくなります。
星を見たくなります。

山あいの小さな村。おむつ工場のあるこの村には常にもやがたち込めていて空が晴れていることがない。そんな村にある一軒のプラネタリウム。恐らくほかに娯楽のないこの村の人たちは毎日のようにここへやってくる。”泣き男”と呼ばれるプラネタリウムの主は毎日工夫を凝らし、素敵な神話を素敵な声で語り聞かせていた。そんなプラネタリウムにある日双子の赤ん坊が捨てられていた。銀色の髪を持つ双子は星の名前、タットルとテンペルと名づけられ、プラネタリウムの中で泣き男に育てられることになる。
穏やかな性格の泣き男のもと、風変わりなふたごはすくすくと育っているが、村にサーカス団がやってきたことにより、ふたりの別れがやってくる。
サーカス団とともに村を離れたテンペル。村から出ることなくプラネタリウムと郵便配達の仕事を続けるタットル。それぞれが自分の成すべきことを成し、生活を送っていく。

なんか、プラネタリウムといい、サーカスといい、叙情的なアイテムが散りばめられていて、この世界にすっぽりと収まってしまいます。村しか知らないタットルも不幸ではないし、村を出て手品師として成功したテンペルも結末はああだったけど、不幸ではなかったと思う。
文中、”手品を必要としない人はいないんだ”というセリフが何度か出てきたけど、それと同じように星を必要としない人もいないんじゃないかなぁとおもった。
世界のどこへいてもつながっている空。たとえそれが投影機で写したプラネタリウムの空であっても、それは人の気持ち次第なんだなぁ。

出てくる人がみんな愛しい。毎日のようにプラネタリウムに足を運ぶ村人たち、テンペルが一緒にいったテオ一座の面々。泣き男。そして熊のパイプ。哀しい結末ではあったけど、パイプが死ななくて良かった。パイプが死んでたら号泣してたわ。
素直な心で読んで、素直に泣ける本でした。
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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学



















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