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人喰い鬼のお愉しみ/ダニエル・ペナック

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人喰い鬼のお愉しみ
ダニエル ペナック Daniel Pennac 中条 省平
白水社 2000-08
評価

by G-Tools , 2007/06/08




今月は読みたい新刊がいっぱい出ていて本屋で悶えてしまった。むぅ。全部欲しい・・・とりあえず、積読本を読もうと我慢、我慢。

この本は意外に結構前に書かれているものでした。なんだか不思議なテイストの本。オドロオドロしいタイトルとはウラハラにポップな文体。あまりにもユーモアが散りばめられすぎて、起きている事件の不気味さがとても薄らいでしまっている、なんとも不思議な本です。言葉遊びがあったり、フランス語独特の文法に関するユーモアがあったりするので、原文で読むともっと違う印象の本だと思われます。哀しいことに、フランス原文は私には無理だけどね・・・

デパートの品質管理を担当しているバンジャバンは奔放な母親に生産された弟妹たちを抱え、独り食いぶちを稼ぐ日々。その仕事の内容は品質管理とは名ばかり。デパートで購入した商品の苦情に来たお客さんの前でこっぴどくしかられ、憐憫の情によって苦情自体を取り下げてもらうという、”スケープゴート”だった。それでもバンは毎日弟妹の面倒をみて、それなりに生きていた。そんなバンの働くデパートで連続爆弾事件が発生する。

全ての事件はなぜかバンの目の前で起き、そのせいでバンは第一の容疑者となってしまう。仲間や家族、上司たちに振り回されながらも、真相にたどりつくバン。何故、爆弾はしかけられたか?何故、バンが犯人のスケープゴートに選ばれたのか?その理由がわかったとき、このタイトルの意味も判明し、背筋がうすら寒くなります。さすが日本に負けず劣らず多くの変質者を輩出している国、フランスの小説です。「人を喰う」という表現が、フランスと日本ではずいぶんと違う印象を与えるから不思議。

バンの弟妹が個性的でかなり面白い。あとカマキャラの同僚、テオ。なんだか憎めないわ。この兄弟たちの本は続編が3部出ているようで、シリーズ化しているそう。ちょっと気になる。また読んでみよう。

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2006年 7月 ロリポブログより移転

 

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