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怖気たつ短編集。表題作に惹かれました。
自分をどう弔ってもらうかということをよく考えていた頃がありまして、例えば骨にして海に・・・なんてことには全く惹かれず、一番強く惹かれたのがこの鳥葬だったのだ。ちなみにその次はガンジスに流されることだった。
中学生ぐらいだったかなぁ。多分ドキュメンタリーで観たんだと思うんだけど、鳥葬にすごく心奪われてしまって、空に近い岩場で鳥に食べられて肉体がなくなる・・・。なんだか空と溶け合う感じがして、崇高にすら感じていたのだ。自分の骨肉が他の生き物の中に生きる、その感じも良かったんだな。我ながら変な子ども(笑)。
すっかり大人になった今、この小説を読むとやはりエグイ。鳥が余すところなく食べつくすには、それはもう丁寧に肉体を砕かなくてはいけないわけで、当然そんな作業をしなくてはいけない人がいるわけだ。死んでからもなお、そんなに人に迷惑はかけたくないのでもう鳥葬を求めないが、やっぱりちょっと惹かれる自分がいる。

この小説ではチベットで鳥葬を観てきた男が日本に帰ってから、鳥に襲われる夢や幻覚を見、さらには実際に鳥に襲われる。”そんなことあるか?い”っていうオチだけど、まぁ面白い。

ほかにも土に埋められた遺体がなくなったはずの頭で語る「頭の中の湿った土」。この作品は初め、こういう描写いくつか読んだことあるなぁって思ってたけど(夢枕獏『腐りゆく天使』石田衣良『エンジェル』だったかな?)、結末が意外でした。

あと「羊の宇宙」も良かったな。これは全然怖くなくて、ある偉大な学者が羊飼いの少年と宇宙について語り合う話。宇宙とか物理とか、そういったことを学者の目で見る老人と、ただある、見えることから理解する少年との会話は、”なるほど”と思えて楽しかった。

獏さんは色々描けますねぇ。そろそろ陰陽師の新しい話が出ないかなぁ。

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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学



















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