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最後のウィネベーゴ
コニー・ウィリス 大森望編
河出書房新社 2006-12-08
評価

by G-Tools , 2007/08/03




奇想コレクション4冊目。今のところベストです!
コニー・ウィリスは『犬は勘定に入れません』 を読んだんだけど、初めて海外SFの面白さを知った作家さんでもあります。あの本でも犬やら猫がとってもかわいかったけど、この本も犬猫に対する愛があるなぁ。
4つの中短編が入ってます。長編よりもグッとユーモアが前面に来る感じでした。女性の作家さんならではの面白短編。もう電車の中でニヤニヤしっぱなしでした。

「女王様でも」
「タイムアウト」
「スパイス・ポグロム」
「最後のウィネベーゴ」

表題作以外はユーモラスなSF。表題作だけ、色んなものが絶滅している時代のちょっと切ないSFでした。
「女王様でも」は女性の月経にまつわる話。月経を止められる時代に家族の1人が自然に月経を受け入れようとうたう団体に入ろうとし、家族会議が開かれる。そこで繰り広げられる会話が面白い!いかに月経が面倒くさいか!いかにして、自分たちが女性の権利として月経を止めることを勝ち取ったのか!祖母から孫まで色んな世代の女たちが議論する。
こんな時代がいいのか悪いのか、わからないけど、改めて言われると確かに相当面倒くさいぞーと思う。”解放”して欲しいもんです。
とても素敵だったのが 「スパイス・ポグロム」。日本の衛星ソニーで宇宙人を交えて繰り広げられるドタバタ劇。慌しくて混乱した生活の中で宇宙人を間にして進むラブコメ。宇宙人の表情の描写とか、小憎たらしい子どもたちとか、登場人物がみんな活き活きしていて、なんて楽しそうな衛星なんだろうと思っちゃう。NASAが躍起になって得ようとしている”スペースプログラム”なるものが明らかになるとき素敵な奇跡が起きる。期待を裏切らない展開でした。

表題作は、犬が絶滅した未来。ジャーナリストのマコームはまさに絶滅しようとしているキャンピングカー”ウィネベーゴ”の取材に向かう途中、ハイウェイに横たわるジャッカルの死骸を目にする。それをきっかけに自分の飼い犬が轢かれたときのことを思い出す。
状況を理解するのにちょっと時間がかかったけど、分かると相当切ない世界だ。なんだかSFなのにセピア色で展開する話です。こんな時代が来ないことを願うのみ。過去を思い出すツールとなる写真には本当の姿は残っていないはずだから。
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テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学



















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