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バスジャック
三崎 亜記著

デビュー作『となり町戦争』で小説すばる新人賞を受賞した三崎さんの単行本2冊目です。
『となり町戦争』で今後の作品が見ものだなぁと思っていたので、早速読んでみました。

7つの短編が入っていて、表題である「バスジャック」はバスジャックがブームとなり、公式なルールまで生まれ、一種の競技みたいに行われるという非リアルな出来事を描いている。『となり町戦争』と似た読後感。この作者は非リアルを描くのが好きなようです。前書のときに”清澄な悪夢”と評されてたけど、まさに。この人の書く小説は結構怖い。ありえない出来事に対して誰も騒がず淡々と受け入れていく、その静かな怖さがいつもある。
反対にこういうところが「何を言いたいのかわからん」と思ってしまう人が多い原因かもしれないけど。
私としては「動物園」と「送りの夏」が好きかな。
「二階扉をつけて下さい」も面白かったんだけど、突然変な世界に引きずり込まれるユニークさが、誰かの作品に似てるんだよね。誰だっけか?こういうの得意な人。原田宗典かはたまた阿部公房か・・・誰かに似てる。

大事な人を失ったことに耐えられず、そのヒトガタと改めてお別れまでの月日を送る若草荘の人々を描いた再生の物語「送りの夏」。誰かを失うことの辛さだとか、”死”を受けいれるのに時間がかかるだろうことは分かるんだけど、やっぱり怖いよー動かない人と暮らすのは。マネキンと人のように接し、一緒に食卓を囲む描写では、天童荒太の『孤独の歌声』を思い出して、かなり背筋が寒くなってしまった。随所に散りばめられた”曲がるはずのない方向へ曲がった腕”とかマネキンを感じさせる表現が怖い。

嫌いじゃないんだけど、なんか物足りない感じがする。
文章の進め方が嫌いじゃないから、すらすらと読んでいけるんだけど、数日経つと内容を忘れてたりする。淡々としすぎなのかな。
それでも2作目でこれか、と思うとすごい。今後どういう作品を書いていくのか楽しみな作家さんです。
今日始めて知ったんだけど、この作者男性だったのね。


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こんばんは。この作家さん、まだまだ先が見えませんね。すごいことになりそうで楽しみです。
私も男性だと気付いたのは「となり町戦争」を読んでだいぶたってからでしたが、なるほどー。って感じでした。「亜記」じゃなく「亜紀」だと思ってたので余計ですが・・。(笑)
【2006/03/01 02:30】 URL | ざれこ #79D/WHSg[ 編集]














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バスジャック発売元 本を読む女。改訂版【2006/03/01 02:27】
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