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グエムル-漢江の怪物- スタンダード・エディション
ソン・ガンホ ピョン・ヒョボン パク・ヘイル
ハピネット・ピクチャーズ 2007-01-26
評価

by G-Tools , 2007/12/11






公開当初、韓国の監督がゴジラを作ったみたいなことを言っている人がいたけど、その人たちは映画観て言ったのかな?パニック映画なんかではないですよ、これ。社会風刺、政治批判、そんな類。まぁパッケージ的にもパニック映画の様子であるけれども、こう見せてるのもまた監督の狙いじゃないの?
怪物は出てくるけど、本当の怪物は誰?って話なんです。
秀逸。また韓国映画に唸らされた。こんなにも人間の悲哀を巧妙に撮るとは。ポン・ジュノ監督のみならず、韓国の監督は泣き笑いを撮るのが巧い人が多いな。

ストーリーは、ソウルを流れる大河”漢江”に突如怪物が現われる。これも不法投棄の化学薬品が原因みたいな撮り方をしてるけど、全くそこの過程には言及してません。まぁ、薬の出所が在韓米軍基地だけにね。この怪物がのんきに過ごしていた川原の人々を阿鼻叫喚に落としいれる。そして、川原で雑貨屋を営んでいた一家の娘も襲われてしまう。死んでしまったと思っていた娘からSOSの電話をうけ、一家は娘を助け出そうと奮闘する。
まず、配役がいい。娘との関係性で言うと、

雑貨屋主(祖父)/ピョン・ヒョボン
頭の悪い父親/ソン・ガンホ
学生運動あがりのフリーター(叔父)/パク・へイン
ちょっと鈍いアーチェリー選手(叔母)/ペ・ドゥナ

豪華です。娘役の子も新人だけど、かわいい!
だけど、この一家おバカなの。哀しいくらいに。
ウィルス感染を疑われて病院に隔離される一家。娘の生存が分かったんだけど、間抜けな一家の言葉を誰も聞いてくれない。結局、病院から逃げ出して家族だけで捜索し、怪物と戦うことになるんだけど、要所要所に哀しいというかバカゆえの展開がちりばめられている。

娘を失ったのは親父が逃げてる最中に娘とよその子と間違えて手を引いてしまったせいだし、娘の居場所を聞き出せなかったのも、充電がもたない古い携帯を持たせてたせいだし、父親を亡くしてしまうのは、使った銃弾の数を数え間違えたからだし・・・ととにかく、大事なところでうそみたいなへまを犯す。でも、この家族はみんな娘をとても愛しているし、救おうと必死。
そんな一家の言葉に耳をかさない政府は、逃亡者にまでしたてあげ懸賞金まで懸ける。まさに孤立無援の家族は、全財産を使って娘救出のため孤軍奮闘する。
結局社会ってそんなもんだろうとは思うけど。弱者に差し伸べられる手はなく、弱者は弱者同士でしか助け合って生きていけないんだ。そういうことなんだな。
でも、家族がバラバラになっても、ひとりひとりが必死で娘を救出しようとする。そりゃ彼らがあきらめたら、それこそ娘は独りだもんね。

彼らが闘っていたのは、怪物じゃない。あんな怪物の出来についてとやかく言っても仕方がなくて(いや、よく出来てたけどね)、この家族にとっての怪物はあいつじゃなくて、政府であり、社会。パニック映画に見せかけて、ぐっさりと社会を刺す、深い映画です。

しっかし最後の最後、クライマックスまで失敗しそうになるこの一家は只者じゃないよ。そしてまさかの結果も、この監督らしいといえばらしい。リアリズム。信じられるのは、友人でも政府でもなく、家族。でもその家族に人を救える力があるとは限らない。シビアだ・・・。
観ているときは、ドキドキもハラハラもするし、悔しいし哀しいし笑える。
観終わった後、じわりじわりと胸を締め付けられるこの感情はなんだろう。
偏見は持たずに観てみて欲しい映画。
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