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イラクサ (新潮クレスト・ブックス)
アリス・マンロー 小竹 由美子
新潮社 2006-03-29
評価

by G-Tools , 2008/01/23




カナダの作家さんの短編集。
カナダという国をあまり知らないけど、この本に描かれている舞台はなんか閉鎖的で退屈で埃っぽい。何て言うんだろう。人生ってそんなに劇的じゃないし、享楽に満ち溢れてない。ありふれて退屈な人生の中で微妙に揺れ動く女心とでも言おうか、それが描かれている。
静謐で話としては面白いんだけど、どうも読後感が・・・。老いとか病気とか、抗えない時間の流れを受けてとめていく感情の流れ、女同士で抱く微妙な嫉妬や優越感とかがね。それがちょっと気を滅入らせる。私が男っぽいからかな。
この作家さんの描き出す女性たちが生々しくて、痛い。そんな風に見ないで欲しい。いずれは自分たちもそうなるかもしれないのだから・・・この本で描かれる女性から目を背けたくなる自分がいた。なんだか落ち着かなくさせるの。でも何十年後かに、これを読んだら泣いてしまうかもしれない。そんな気もする。

翻訳のせいか、原文がそうなのか、ちょっと文章が読みにくい。物事の説明の仕方が文章の流れを止めてしまうので、読むのに時間がかかってしまった。
アメリカ文学、カナダ文学、海外の文学作品はどうもとっつきにくいんだけど、やっぱりたまに読むといいなと思う。エンタメ作品ばかり読んでいては得られないものが描かれているからね。
何かを感じてもそれを表現する力を持たない自分が愚かしい。

この中では最初の短編『恋占い』(何故この訳なのかな?)が面白かった。でも他の短編とはかなり毛色が違ってた。友人も家族もいない冴えない田舎女が手紙のやりとりだけで男の元へと旅立つ。雇用主の家の家具をごっそり持ち出すというかなり大胆な行動まで起こすが、その手紙自体が子どもたちのいたずらで・・・というなんだか痛々しい女の話なんだけど、成り行きが面白かった。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















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