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ナイフ投げ師
スティーヴン・ミルハウザー 柴田 元幸
白水社 2008-01
評価

by G-Tools , 2008/04/06




面白いです。でも読むのが大変です。
短編集なのですが、全て何かを突き詰めていくと、最後は万人の理解を超えてしまうという話なんです。例えば、ナイフ投げ師だったり、人形職人だったり、遊園地のオーナーだったり、人々に何かを提供する人たちが、皆が楽しみ、欲しがるものをどんどん提供していくうちに、ある時、その極限にたどり着いてしまう。その世界は確かに極限なんだけど、それを楽しめる人、理解する人は少ない。何か、罪を犯しているような、見てはいけない深遠を覗いてしまったような、そういう気分にさせられてしまう。
そういう話が、わかりにくい(?)文章で描かれる。解説によれば、この言い回しこそ、そこに書かれていることを表している。ミルハウザー自身、そういう境地に達してしまっているのではないか、と。恐らく原文を読むのはとても大変なんでしょう。

描かれている話はとても面白い。『新自動人形劇場』や『協会の夢』が好き。
人々がいつ来ても驚き、楽しめる百貨店を目指す協会。協会がどんな組織なのか、分からないけど、この百貨店はハンパない。地上14階、地下4階(だっけか?)あって、毎日どこかが新しくなってる。売ってるものもハンパない。滝とか遺跡を売ってる(笑)。とんでもない。

何かに思いを馳せる。強く焦がれる。そういう人の想いを描いている作品ともいえる。人の欲求は際限ないから、それに答えようとするとこんな世界になるんだなぁっと。
面白い作家さんでした。翻訳者が岸本佐知子か柴田元幸っていうところからも、変わり者の作家さんだろうと予想できますね(笑)。
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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学



















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