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存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)
Milan Kundera 千野 栄一
集英社 1998-11
評価

by G-Tools , 2008/05/31




既に映画化もされていて、名作のカテゴリーに入っているような小説です。このタイトルがずっと気になっていたのでようやく手にして見ました。今まで、世界の名作といったところの文学作品をあまり読んできてないんだけど、ロシア文学に近いんじゃないのかな?舞台がチェコだし。『アンナ・カレーニナ』とか『カラマーゾフの兄弟』とかその辺を彷彿とさせる感じ。とはいっても、私どっちも読んだことはないんだけどね(笑)。イメージです。あくまで。

構えていたものの、とても読みやすい文章で、イラッとするようなウジウジ感もなく、むしろ淡々と情勢が悪化するプラハに生きる男女の恋愛模様が描かれております。
医師トマーシュと妻テレザ、トマーシュの愛人サビナの愛と生。さらにサビナの恋人と、四者四様の愛の形、愛が人生を左右する様。読み応えあり。
個人的にサビナの章が好き。
タイトルにもなっているこの名文は、サビナの思考に出てきていて、”人はどんな重荷を背負わされるよりも、自身の存在の軽さに耐え難いもの”だという、するどい言葉。ほかにも要所要所でうなってしまう深い言葉が出てくる。
登場人物たちは方法は違えども、それぞれの存在、ともすれば地上から浮き上がって飛んでいってしまいそうな存在の軽さに怯え、自分たちをつなぎとめるために必死なのだ。浮気を繰り返さずにはいられないトマーシュ、トマーシュの愛を確信しているのに不安を抑えきれないテレザ、裏切りという行為でしか生を感じられないサビナ然り。
人を愛す、誰かに依存するということの原点というか、”何故彼(彼女)でなければならないのか?”的な、恋愛原理の根本を提示されるようでした。
恋愛をせずとも生きられる私のような人間は、ある意味人として非常に鈍感なのではないかと、ちょっと考えてしまう。
正直、恋愛小説という括りに引っ掛かりがあったけど、今こうして振り返って考えて見るとやはりこれは恋愛小説なのだな。恋愛=人生観という解釈によって。
たまにはいいね、こういう本。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















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