上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

conny.jpg
わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫SF)
Connie Willis 大森 望
早川書房 1992-07
評価

by G-Tools , 2009/05/13



コニーの初期の短編集です。

まず一話目の「見張り」という短編がお馴染みのタイムスリップネタで、ダンワージー先生とかキヴリンが登場しました。ここが原点だったんでしょうか。短編だけに時代背景などの描写が勉強不足の身にはあっさりしていて、わかりにくいところもあります。
コニーの色々なタイプの小説が入っているので、彼女の作風の広さを知るにはいいかも。でも、どれもちょっと荒削りな感じが。反対に荒削りな分、彼女の言いたいことっていうのは、昔から変わらないんだなぁっていうのも感じ取れます。
最後の「月がとっても青いから」以外、なんだかゾッとする話が多かった気が・・・
コニーのラブコメが好きな私は「月が?」が入っていてホッとしたのと同時に嬉しかった。暗くなった気持ちが最後に救われた感じで。

で、何より語らねばならぬのはやはり表題作「わが愛しき娘たちよ」。
あとがきを読むと、どうやらこれは問題作だったらしい。
確かにそこで語られる内容は衝撃的。パープーな語り口にうかうかしていると、徐々に分かってくる事態にゾーっとする。
根本的な性のあり方を突きつけられるというか、男性、女性だけでなく、父性に対してもかなり衝撃的な状況を描いております。批判を受けそうだけど、私は結構本質をついている内容だと思ったな。もちろん作り話としてね。
母親が不在のこの小説。一体母たちはどこへ行ってしまったんだろう。『最後のウィネベーゴ』に入っていた「女王様でも」みたいにもしかして女たちは月経を放棄したとか?
主人公の女の子が唯一母目線なのかも。
1回読んでから、もう1回読むと、新入生の女の子のセリフの重さに気づきます。「原罪」とか「妹がまだ二人いる」とかね。ああ、恐ろしい。タイトルまでが忌まわしい。


コニー・ウィリスという人は男女の性に対してもシビアな目線を持っているけど、何よりも動物を愛しているのだね、きっと。色々な作品で、かわいい動物が出てきたりしてたけど、動物至上主義なんじゃないかしら。
キリスト教徒じゃないから、分かりにくかったんだけど「サマリア人」なんかにもその傾向があって、サルに洗礼を・・・なんて話はそういう立場の人じゃないと思いつかないんじゃ?

私も人が動物より上等だとは思ってない節があるので、そこに違和感を感じないんだけど、あとがきを描かれていた方はそうではない様子でしたね。まぁ、彼女の作品を毛嫌いする人も多いかも・・・と思わせる短編集でした。



【収録作】
見張り
埋葬式
失われ、見出されしもの
わが愛しき娘たちよ
花嫁の父
クリアリー家からの手紙
遠路はるばる
鏡の中のシドン
デイジー、日だまりの中で
通販クローン
サマリア人
月がとっても青いから
スポンサーサイト

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















管理者にだけ表示を許可する


| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 たまゆらのつぶやき, All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。