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電気馬
新潮社 2009-03
評価

by G-Tools , 2009/09/11





初めて読む作家さんです。
おはずかしながら、今調べていて、太宰治の娘であることを知りました。
ほぇ?そうなんですか。
つくづく、まだまだ知らない作家さんがいるなぁと、自分の無知を恥じる思いです。

で、作品は、というと10年ぶりの短編集らしいですが、いやぁ、暗いですよ。
帯には”人身売買、継子いじめ、人身御供など、伝承をモチーフに原初の親と子、男と女を描く”といったようなことが書かれています。

誰かの犠牲になる人生や、自分の”生”の意味を考えずにはいられないような話がほとんどです。親が子を捨てる、子が親を捨てる、そんな昔から、色々な地域で起きている関係性を切り取って、内面にぐりぐりと入り込んで、そしてポンと世界に放置される。そんな感じがしました。
伝承をモチーフに・・・というだけあって、言い伝えと今そこにいる人の人生とが入り乱れて、混沌としてました。なんか飛ぶんですね、世界が。
突き放されてるわけではないんだけど、連綿と続く人間の暗い歴史の中に、ズルっと引きずり込まれて、出口が見つからなくて、途方に暮れる感じ。

表題の「電気馬」は良かった。自分の解釈が正しいのかわからないけど、人から放たれる殺意。電気のように走る衝動。そんなものに意識があったのなら、こういうことではないんだろうかと思った。電気馬は常に人と人の間を走りぬけ、誰かを傷つけ放たれている。そんな様が目に浮かんだ。

ちょっと滅入るかもしれないけど、言うほど暗くもない、不思議な読後感の本でした。

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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















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