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哀れなるものたち (ハヤカワepiブック・プラネット)
高橋和久
早川書房 2008-01-26
評価

by G-Tools , 2009/12/23




ん?面白い。
構造だけでなく、メインの内容である一公衆衛生士の挿話なるものも面白く、イラストも味わい深くて、なかなかに読み応えがありました。
構造としては、ある古書を見つけた著者。そこに書かれた衝撃的な内容をただのフィクションではないと考えて、フィクションではない証拠を添付しつつ、その古書を編集する。そこには、ある医師が自分の妻に当てて描いた内容、そしてそれを読んだ妻がこの本について言明した内容が入っている。

医師が書いた内容とは、自分の妻ベラ・バクスターがフランケンシュタインさながら、ある天才医師によって蘇生された人間であるということだった。妊娠中に自殺を図った若い女。天才医師は自分だけのものになる女性を欲し、その母親の身体に、胎児の脳を移植した。その結果、中身は純粋無垢の成人女性が完成したわけだ。その天才医師の友人であった医師が、いかにして彼女と出会い、結婚まで行き着いたかを、真実を知らない妻にあてて書いたのが大部分の内容。でも、世界に一冊の本として自費出版したこの本について、当の本人である妻は、全てを夫のたわ言として処理している。
果たして、真相は?
どこからどこまでが、うそなのか、はたまた全てが本当なのか?
読者は誰の言葉を信じるのか?
なかなかに面白い。

それぞれが書いた文章に矛盾点、正常とは思えない理論などがあって、どっちの書いていることも嘘のようなんだけど、そんな疑惑を著書であるグレイがまた正当化したりして、全くもって悩ましい本。

よく出来た本です。
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