上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

photo
吉祥寺の朝日奈くん
中田永一
祥伝社 2009-12-11
評価

by G-Tools , 2010/04/14




春樹より若くて身近。伊坂よりピュアで不器用。
中田さんは、そういう感じ。
やっぱり好きです。この人の書く本。
内容のライトさに、30代の女がこういう本を好きでいいんだろうかって、ちょっと思ったりもするけど、まぁ、所詮軽い私だからいっか。

「交換日記はじめました!」
「ラクガキをめぐる冒険」
「三角形はこわさないでおく」
「うるさいおなか」
「吉祥寺の朝日奈くん」

といった5編。軽快、痛快。特に最初の「交換日記?」は、うそ?んと思いつつも、あ?なんかいいなと思える。うそみたいな、ちょっといい話。
今回参ったなと思ったのは、「うるさいおなか」。まさか言うこと聞かない困ったちゃんである我がおなかと同じように悩んでいる人がいて、それをこんな風に小説にされちゃうなんて・・・ものすごく共感(笑)。くだらないんだけど、主人公の女の子の思考回路ひとつひとつを理解できちゃうんだよな。
確かにおなかの音を慈しんでもらえるなら、なんて幸せな関係性なんだろう。まさかのコンプレックスからの逆転劇でした。


中田さんに一貫しているのは、メジャーじゃない方の人間側にいるというスタンス。
バイタリティ溢れる人種をまぶしそうに目を細めて見ている側の人間をよく描くけど、そこが日だまりだと知っているのは、日陰側にいる人たちなんだよね。彼らは、日が当たっている人たちよりも、その日の当たる場所の温かさを知っている。ずっと外から見ているから。
中田さんは、そういうどちら側の人間の存在も分かっていて描くから、優しさに溢れていて、なんだかとってもホッとさせられる。
今回の短編たちは、関係性の温かさが際立った話。性善説じゃないけど、ああ世の中こういう人が生きているなら捨てたもんじゃないかもねって、うっかりだまされたくなる。そういう本です。
それにしても、吉祥寺行きたくなっちゃったな?なつかしのスポットがいっぱい出てきました。


中田永一2作目となる単行本。前回よりは、乙一っぽさがなくなっている。
もしかして三浦しをんだったりして?なんて思う瞬間もあるほど、温かいライトさがありました。
勝手にプロファイリングすると、78年?83年ぐらいに生まれた男性だと思う。
乙一が陰なら、中田永一は陽。もし同一人物が書き分けているなら、中田永一として描いているとき、結構幸せそう。


スポンサーサイト

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















管理者にだけ表示を許可する


| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 たまゆらのつぶやき, All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。