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拳闘士の休息 (河出文庫 シ 7-1)
トム・ジョーンズ 岸本 佐知子
河出書房新社 2009-10-02
評価

by G-Tools , 2010/11/03




この本を読むのに、ひと月かかってしまった。
本のせいじゃなくて、生活のせい。

本のほうは、とても面白かったのに、
自分のコンディションのせいで半分くらいしか良さがわからなかったんじゃないかと思う。

ベトナム戦争、ボクシング、癲癇、薬・・・そしてボクサー犬。
4部に分かれて、全部で11の短編が入っていて、
これらのアイテムが登場する。
戦争で傷を負った人、ボクシングで傷を負った人、
酒におぼれている人とか、
何かを失った人たちの話なんだけど、
何故か暗くない不思議な物語。
どうしようもないベトナムの戦地にあっても、
希望のない生活のただなかにあっても、
そこにはものすごい生命力がある。
随所に、ショーペンハウアーの引用が出てきて、
いかに人生が苦痛に満ちているかを書いているのに、だ。

なんか不思議な読後感。
かなり好き。
文体の流れは、舞城王太郎の『煙か土か食い物』を思い出すような
勢いがあって、気持ちよく引き込まれる感じ。
と思っていたら、彼の作品を舞城氏が翻訳したりしてた。

人が感じる痛みと快感。
それがとてもパワフルに描かれているのかも。
心が疲弊して、現実世界にリアリティを感じられない今の私には、
この本の中が居心地良さそうに思えてしまった。

そして、なによりショーペンハウアーが読みたくてたまらなくなった。

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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















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