上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

photo
いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)
ミランダ・ジュライ 岸本佐知子
新潮社 2010-08-31
評価

by G-Tools , 2011/02/05




これまたいい本でした。
16の物語が入っているんだけど、タイトルがどれもいいんだなぁ。
岸本さんの訳がいいっていうのもあるだろうし。
読み終わった後に、改めてこの表題もいい!と思う。

中にはちょっと前に読んだ『変愛小説集?』に入っている短編もある。
この作家さんは映画監督でもあるそうで、どうりで描写がすごく映像的だなと納得。
それにしても、このキレイな作家。映画もそこそこ成功している女性監督が
なぜにこんなにも人の孤独について描けるのだ!

なんか、みんな幸せそうに見えるけど本当はそうでもないの?
っとちょっと安心してしまうような、
自分だけが感じていた孤独が全世界共通の不安なのかと、
ビックリするような、ホッとするような、それでいて寂しいような・・・
結論として、めちゃめちゃ共感できて胸にきたってことだな。

ハッとするような文章があちらこちらにあって、
特に自分のことを他人を愛せない欠陥品だと思っている私にズバンときたのが、

「階段の男(The Man on the Stairs)」の中の?

みんなこの世界で自分は一人ぼっちで、自分以外は全員がすごく愛し合っているような気がしているけど、でもそうじゃない。
本当はみんな、お互いのことなんかたいして好きじゃないのだ。友だち関係だってそうだ。


と、今ある人間関係が本物でなくて、いつか本物の友だちだとか恋人だとかが現れるような気になっていたことに気づく心情を描写しているところなんて、もう・・・ああ、と。嗚呼、とうめいてしまう。
そうか、みんな孤独やら、うまくいかない人生やらと対峙しているのか・・・

あと、タイトル・内容ともに良かったのが、

「何も必要としない何か(something That Needs Nothing)」

これ、タイトル読んだだけで、私それになりたい!と思ってしまったもん。
何も必要とせずに生きていられたらどんなに楽だろう!
誰にも必要とされない誰かであることの辛さを乗り越えるには、
何も必要としない何かであればいいんじゃないかと。。
そんな風にタイトルだけで、ぶわーっと私の思考は広がっていった。
内容は、私ほど後ろ向きじゃなくて、新しい世界に気づく少女の話だったけど。

そんな感じで、自分の内面と行ったり来たりして読んだ。
どこにも自分の居場所がないと感じている方は是非一読を。

スポンサーサイト

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















管理者にだけ表示を許可する


| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 たまゆらのつぶやき, All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。