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オレンジだけが果物じゃない (白水Uブックス176)
ジャネット ウィンターソン 岸本 佐知子
白水社 2011-09-08
評価

by G-Tools , 2011/11/19




結構前に読み終わっていて書き忘れていたので、うろ覚え。
でも、面白かったのは覚えている!

ジャネット・ウィンターソンは『灯台守の話』しか読んだことがないんだけど、
岸本佐知子さんの訳とあっては読まねば!

狂信的なキリスト教徒の母親に育てられた作者の半自伝的小説。
マリアの処女受胎にあやかって、養子をもらい伝道師にすべく娘を育てた母。
少女にとって母親と教会は絶対でありすべてだった。
教会が正しく清く(聖く)、それ以外のものは罰当たりで穢れていた。
その内側で保護され、信じていられるうちは幸せだったジャネット。
しかし、成長するにつれ教えでは説明できない出来事や感情があることに気づく。
極めつけは、ジャネットが女の子に恋をしたことだ。
もちろん、宗教的にはご法度だ。
悪魔扱いされ、ついには教会と母と決別する。

そんな彼女の半生がシニカルな視点で描かれている。
神まっしぐらな母親や教会の信者たち、
自分の偏った思考を理解してくれない学校の人たち、
その齟齬の描写がかなり面白い。

刺繍の授業では、同級生が「ママへ愛をこめて」と縫うところ、
ジャネットは「夏はもはや終わりぬ されど我らはいまだ救われず」なんて
縫って先生にいやな顔をされたり・・・
爆笑したのは、刺繍の創作コンテストに出したジャネットの作品。
黒の糸で、<地獄に落ちて泣き叫ぶ不信心者たちのイメージ図>を刺繍したが、
家庭科の先生には「汚らしいシミ」と言われてしまう。
是非、映像で見たい(笑)

そんな学校になじめないジャネットのことを先生は
「宗教に偏りすぎている」と母に手紙を書くが、
それを見た母はほくそ笑み、ご褒美をくれた。
「選ばれし者は孤独なんだよ」と。

そんな風に、母・教会と社会との対比が随所にあって面白い。
そういう話とともに聖書の話が織り交ぜてあって、
そのリンクもとても面白い。

これは、是非読んで欲しい。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















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