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ガール
ガール
posted with 簡単リンクくん at 2006. 4.10
奥田 英朗著講談社 (2006.1)通常24時間以内に発送します。

中年サラリーマンの哀愁を描いている『マドンナ』と対照的に30代半ば独身OLたちの哀愁を描いている本。
マンションを買おうか悩む女性、”女性管理職”としての働き方に大いに悩む女性、いつまで”ガール”でいられるものかと悩む女性・・・
自分よりはちょっと上の世代の話だけど、きっとこの先彼女たちの抱える悩みを自分も持つんだろうなぁとしみじみしてしまった。
それにしても、奥田氏。
男性なのに、なぜこれ程までに三十路女の心情が描けるの?
同僚との間の微妙な嫉妬、若い後輩への劣等感・・・
こんなに女性の機微を見破ってる男性がいるかと思うとちょっと怖い。

中身はこんな女性5人のストーリー。
『ヒロくん』 女性の管理職に大抜擢されるも、部下に同年代の男性がいて、ひとすじ縄で行かない。涙が出るほど悔しい思いをしながらも夫ヒロくんに支えられ・・・
『マンション』 同じ独身の友人がマンションを買ったことで心揺らぎ、マンションを買おうと守りに入った途端、いつもの自分でいられなくなった・・・。
『ガール』 自分はまだまだ若いつもりでいた。”よくやるよ”と思っていた先輩の姿がわがことのように思えた瞬間、”ガール”ではいられなくなった。
『ワーキングマザー』 シングルマザーで仕事をする女性が母親を武器にせずに働くことがポリシーだったのに・・・
『ひと回り』 イケメンの新入社員の教育係になった女性。ついつい恋心が募って我を忘れた行動に出てしまい・・・


ひとつひとつの話に共感しどころがいっぱい。
よくぞここまで、描いてくれた!

一番共感したのは、『マンション』かな。
主人公の女性は、おとなしい男性ばかりの広報部で「広報の石原都知事」とあだ名されるほど、勝気で怖いものなしのキャラ。
チャラチャラした秘書室のおねぇちゃんたちと抗争しそうになるけど、マンションを買おうと思ったとき、「飛ばされる」ことの恐怖を初めて感じて、ついつい守りに入ってしまう。大っ嫌いな女にへつらうことすらしそうになって、我に返る。「ええい。やめやめ!」みたいなノリでいつもの自分を取り戻すところが爽快!!
「いつでも辞めてやる」ってスタンスで仕事をする彼女と自分がダブったね。本当にもうそんなこと言ってても、将来をちょっと見据えてみれば、多少のことは我慢して組織の構成員として働かなきゃいけない年齢になってるんだよね・・・。ちょっと自分を反省。

幸い、自分は女性であることが役職と関係するような職場ではないけれど、男性と対等になるということは、やっぱり拭えないハンディが女性にはあるんだよね。一生懸命働いていても、それを良しとしない親世代。寝不足で肌が荒れてりゃ、気の毒がられ・・・女だから免除されることはなくても、女だからと借り出される仕事は多々あり。そんなこんなで三十路を過ぎれば、骨董品のような扱いが待ってるしね。

奥田氏が優しいなぁと思うのは、そんな彼女たちが吹っ切ったとき、周囲が理解してくれる状況を書いているところ。頑張る彼女たちにも、周囲のダメ男たちにも優しさがあるんだよねぇ。ありがたい。

5人の女性がみんな潔く、颯爽と描かれているけど、実際社会に揉まれて生き延びている女性たちは多分みんなそうなんじゃないかな。
心の中にうじうじしたところは持っていても、結局どこかが突き抜けてる。
そうあって欲しいとも思う。願わくは自分がそんな気持ちのいい女性になりたい。豪気で生きていきたい。
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