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ほとんど記憶のない女 (白水Uブックス)
リディア デイヴィス 岸本 佐知子
白水社 2011-01-22
評価

by G-Tools , 2012/07/01



面白い本でした。
なんと51もの話が入っています。
それだけの数がありながら似ている話がない。
どれもこれも違うタイプの物語。
物語なのか?とさえ思う短いものもあり。

訳者の岸本さんによるあとがきがとてもわかりやすい!
私が特に惹かれた『グレン・グールド』という話についても
”彼女の息づまるような焦燥感”と表現してますが、
まさに!と思いました。

この短編は、子育てをしている専業主婦が
好きなテレビ番組について語っているものなんだけど、
夕方の忙しい時間帯にコメディ番組を楽しみにしていることを
うしろめたく思う主婦の孤独がそこにはある。

毎日、家事に育児にと真面目にこなしている彼女が
たかだか一つのテレビ番組を楽しみに見ているということを
なぜこんなにも言いにくそうにするのか。
家で一人子どもと向きあい、外から入ってくる情報はテレビだけ。
閉ざされた主婦の日常がそこには見える。
ただのテレビ番組でさえ、誰かに肯定されたい、そんな思い。

決して不幸ではない人たちの、心の中にくすぶっている感情や
一生懸命生きている毎日に見え隠れする孤独。
思わぬ鋭さで胸に迫ってきます。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌



















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