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パク・チャヌク監督
イ・ヨンエ、チェ・ミンシク出演
復讐者に哀れみを』 『オールドボーイ』に続く復讐3部作の最終章。

前作とも、かなりエグかったので、心して視聴した。でも、今回はそれほどエグいシーンはなかった。女性が主役っていうのもあるのかな。むしろ3作の中で一番コミカルなシーンが多かった。でも、復讐劇とあってストーリーは壮絶。壮絶な話をコミカルにもしてしまう、それがこの監督の面白いところだと思う。

幼児誘拐殺人の罪で20歳からの13年間を刑務所で過ごしたクムジャ。彼女が逮捕されるとき、世の中を騒がせたほど彼女は若く、美しかった。彼女は刑務所の中で、あらゆる囚人に親切をほどこす。それがタイトルの所以なわけだけど、これは全て出所後の計画のため。自分に罪を背負わせた男への復讐。
出所したクムジャは塀の中の態度とは一変。恩を売っておいた刑務所仲間に協力させて、復讐を実行する。

冒頭から面白い。出所を迎える教会の楽団。クムジャに差し出される豆腐(韓国では出所すると清めの意味で豆腐を食べる)。「余計なお世話よ」と豆腐を地面に落とすクムジャ。塀の中での天使のような彼女との決別だ。小気味よし。

ここから、仲間を訪ね歩くシーンが始まるのだが、協力をしてもらう仲間たち、つまり刑務所の中で親切を施して恩を売っておいた人たちとクムジャさんのエピソードが面白い。嫌な女を転ばせたりするようなかわいい腹いせから、腎臓あげちゃったりと、そのエピソードは色々。

全編を通して、3人称のナレーションが入っていて、クムジャさんはずっとクムジャと呼ばれているのが印象的だった。クムジャというのは、古典的な名前で、今では60歳以上のおばあさんにしかついていない様な名前らしい。劇中、彼女は生み分かれていた娘に韓国語で「お母さん」はなんと言うのか聞かれ、「クムジャシ・・・」と答えるシーンがある。これは、娘に「お母さん」と呼んでもらうことをためらう罪悪感を意図していると思うんだけど、それだけでなく、この映画においての「クムジャ」という名前へのこだわりも感じた。

今では『宮廷料理人チャングム』で有名な主演のイ・ヨンエ。『JSA』 や 『春の日は過ぎ行く』 などの映画でも何度か観ていて、今までは潔癖な感じが苦手だった。それがこの役どころはすごく人間らしくていい。ラスト近く、復讐を果たした時の泣き笑いの表情なんか絶品!

パク・チャヌク監督の映画は、映像が凝ってて、印象的なシーンが結構あるけど、今回好きなのは、殺人現場の映像を見せられた時の遺族のシーン。あんな漫画みたいな表情できる役者久々に見た(笑)。シーン自体は、もっとも残酷で、哀しい内容なのに映像がコミカル。まさに悲劇と喜劇の紙一重。

コーエン兄弟の『ファーゴ』を彷彿とさせる雪のシーンとコミカルさ。こういう映画、好きだなぁ。人間ってバカだけど愛しいなって思っちゃう。

それにしても韓国の俳優さんって上手だなぁ。元々直情型の国民性があるからなのか、感情表現が豊かだよなぁ。韓国の石橋凌ことチェ・ミンシク(注:私個人の勝手な命名です)も石橋凌よりはるかに感情豊かだし(当たり前か、石橋凌は元々ロッカーだものね)。韓国の俳優は能面のようで表情がない、という意見もよく耳にするけど、そんなことまるでない。アメリカ人の安易すぎる大雑把な表現とは比べ物にならないほど、人間の悲哀を演じてると思うわ。韓国映画を観れば観るほど、日本人の役者の力量のなさを感じてしまう。熱いものが足りないのね、きっと。それが国民性かもしれない。富士山が休み続けているように、日本人もまた、戦後長い休息に入っているのかな。そのことがいいことなのか、悪いことなのかは判断つかないけど。
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