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博士の愛した数式
寺尾聰 小川洋子 小泉堯史
角川エンタテインメント 2006-07-07
評価

by G-Tools , 2007/06/09




小川洋子原作の『博士の愛した数式』。とても大事な作品。すごく好きな原作だけに、楽しみでもあり、不安でもあったこの作品。
とりあえず及第点。キャストは成功かな。

原作では家政婦の杏子の主観だったから、大人になったルート(吉岡秀隆)の回想という形で始まった最初は違和感を覚えたけど、観ていくうちに、なるほどと思った。
数式は映画で説明するのが難しいのだ。そういう点で黒板と数学の先生になったルートは便利だ。難しい数式をわかりやすく説明してくれている。

こういう工夫だけでなく、原作の雰囲気をとても大切に作っている姿勢が伺えて、製作スタッフの原作に対する敬意と努力を感じた。その点ではとてもいい作品だと思う。よく作ってる。
それでもやっぱり、原作の良さを存分に表現できたかといえば、・・・なのである。
やっぱりね、2時間とかで小説の世界を具現化するのはキツイよね。
博士との交流。そこに芽生える家族のような感情。ちょっとした文章から感じ取る、そういったところが伝わりきらない。
一番難しいなぁと思ったのが、博士の心情。寝込んでいた博士が目覚めたときに杏子がいたことで、戸惑い、泣き出すシーン。
ここの理解は映画だけでは難しい。この賢い監督さんは映画なりの解釈をつけていたけど、改めて本を読み返して、そういうことか・・と納得。

毎朝繰り返される博士の苦悩。起きるたびに自分がどういう状況にいるのかを確認し、絶望する。そして1日を過ごすために、メモつきスーツを着て武装するのだ。いくら誰と親愛を交わし、距離をつめても翌日にはまたイチから始めなくてはならない。靴のサイズを聞くことから始めなければならない。博士の朝は哀しみに満ちているのだ。

原作では号泣だけど、映画ではしんみり。
そういうことなのだ。
でも全然いいほう。この後に観た『空中庭園』に比べれば・・・。
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